CMの最後に登場するのは現在、2017年のイメージ。安室さんはデビュー25周年を迎えた4日後の9月20日、公式サイトで18年9月16日をもって引退することを発表。オールタイム・ベストアルバム「Finally」をリリースした(写真:NTTドコモ提供)
CMの最後に登場するのは現在、2017年のイメージ。安室さんはデビュー25周年を迎えた4日後の9月20日、公式サイトで18年9月16日をもって引退することを発表。オールタイム・ベストアルバム「Finally」をリリースした(写真:NTTドコモ提供)

――2017年は異彩を放っていますね。これは現在の安室さんを表しているのでしょうか。

 今の彼女が好きなスタイルというよりは、ちょっと先の未来をイメージしています。こんなの流行るといいなっていう提案でもなく、自由と広がりがあって、どうにでも創造していける感じですね。いままでにあまりない感じ、というのが裏テーマです。

 奈美恵ちゃんは何でも似合うので、CDのジャケット写真のアイラインの引き方だけでも、すべて違う提案をしてきました。買ってくれた人に「いつも違って、いつもキレイ。いつもカッコイイ」って思ってほしいじゃないですか。でも、私がどんなメイクをしても彼女は瞬時に消化して、自分の表情や動きでもっと素晴らしいものにしてきてくれました。人に見せるというポテンシャルが非常に高いんです。引き出しが多くて、同じ撮影をしていても振り幅が広い。ご本人は「私は服とメイクを変えると違って見えるから得してるんです」って、言うだけなんですが(笑)

――そうやって26年以上、一緒に仕事をしてきた安室さんが引退を表明しました。その後のインタビュー番組では、悩みや不安を抱えていたことも率直に語っています。今の彼女をどう見ていますか。

 引退を表明したからといって彼女が別人になるわけでもなく、この撮影のときも「あと1年楽しみましょ」って、いつもと変わらない様子で言っていました。ご本人の中で悩んでいた時期はあったのかもしれませんが、どんなときも自分の意思で仕事を選び、セルフプロデュースをしているなと私は感じていました。

 よく「この時期はCDが300万枚売れた」とか「この時期はどうだったか?」って聞かれますが、そういうことはなにも関係なかったんです。彼女との関係で人生の山や谷を語るなら、私にとっては14歳の奈美恵ちゃんを見たときが1番の山だったかもしれません。本当にビックリしたんですよ。それからは、撮影するごとに感動の山が何度もやってきています。お洋服もヘアメイクも何でもハマる彼女と一緒にやれることが、楽しくてしょうがなかった。

 そういう意味では、私の大好きなミューズの1人がいなくなるのは寂しくてしょうがないですね。でも彼女が元気で幸せでいてくれさえすれば、私はそれでうれしいです。

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「安室ちゃんみたいになりたい!」ならやるべきこと