個性派俳優・佐藤二朗さんが日々の生活や仕事で感じているジローイズムをお届けします。今回は「専職ではないリポーター」について。
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いやー。
全国放送のテレビ画面の中で、美味しそうにビールを呑み、赤ら顔で本気で徐々に呂律(ろれつ)が回らなくなっていく中年おじさんを垣間見るというのは、なかなかに風情がありますな。
そんなことを言ってる場合ではない。
完全にひとごとのように言ってるが、俺だ。俺のことだ。先日放送された「鶴瓶の家族に乾杯」でのことだ。
見逃した方もおいでだろう。俺としては見逃してくれと言いたいところだが、要するにアレだね、楽しくなっちゃったのね僕。第2の故郷とも言える長野県は松本(大学時代の4年間を過ごしました)で、なんかもう、おじさん、本気で楽しくなっちゃったのね。要するにおじさん、浮かれちゃったのね。おじさんさ、基本いつも浮かれてるからさ、地方ロケでさらに浮かれて、なんだろう、もう、ほぼ、飛んでた。空を。空を飛んでたの僕。フライングスカイしてたの。ピーターパンになったの。ピーターパンは大人になりきれないのに、おやきをツマミにビールを何杯も呑んじゃったの。めっちゃ美味しかった。そんで、カメラとかどうでもよくなっちゃったの。俺が楽しけりゃいいやって。イエーイつって。ドーンつって。これ、ホントにテレビで放送するんかいなつって。おい、もう、スタッフも仕事やめれつって。仕事やめて一緒に呑もうぜつって。
ちょ、やめよう。ホントに怒られる。全国の皆さまに怒られるより、妻(いわゆるマーツー)に怒られる方が怖い俺だ。このコラムをマーツーが読まんとも限らん。これ以上はやめます。
で、話は変わりますが、先日、これまたテレビ番組「王様のブランチ」の取材を受けました。
僕の初のコラム集、「心のおもらし」。その筆者インタビューです。
「王様のブランチ」は皆さまご存じ、大人気の長寿番組です。佐藤栞里さん、藤森慎吾さん、ニッチェさん、横澤夏子さんといった出演者の方々が土曜日の朝から昼を彩ります。