◆京都祇園 あのん本店の「あんまかろん」

 長年培ってきた「あんこ」づくりの技法を軸に、和洋の粋を超えた“新趣”のお菓子を目指すという和菓子店が「京都祇園 あのん本店」。見た目のかわいらしさで群を抜く「あんまかろん」(270円)は、独特な食感のマカロン生地にいちごみるく餡、抹茶餡、塩キャラメル餡をサンドしたまさに“新趣”の餡スイーツだ。

 あんこの6店を制覇したら、次に目指すのは本わらび。希少な本わらび粉を使ったもっちりもちもちの本格派を堪能したい。

◆「茶寮宝泉」

 あずき処「宝泉堂」が手がける茶寮。美しい日本庭園に面した座敷で自慢の甘味を味わえる。注文ごとに15分ほどかけて作り上げるわらび餅(1300円)円は、むっちりとした弾力を秘め、つるりとした舌触りが独特。賞味期限20分とも言われる弾む食感は感嘆必至。まずはそのまま、次に黒蜜をかけてどうぞ。

◆紫野和久傳 堺町店

紫野和久傳 堺町店のできたてわらび餅
紫野和久傳 堺町店のできたてわらび餅

 料亭「和久傳」が営む甘味処。甘味は旬の食材や果実を用いて丁寧に手作り。通年、人気なのができたてわらび餅(抹茶付/1265円)。国産の本わらび粉を使い、独特のもっちり感が絶妙だ。和三盆を惜しみなく使った黒蜜ときな粉を絡めて、上品な甘さとともに味わおう。

◆The Terminal KYOTO

 1932(昭和7)年に建てられた大型の京町家を復元。趣ある建築を生かして、ギャラリーと喫茶を営む。パティシエ手作りのスイーツが人気で、オーダー後に練り上げる「温かい、わらび餅」(1300円)は、とろけるようなもっちり食感がたまらない。美しい庭を眺めながら味わえば、気持ちもほっこり。

◆ぎおん徳屋

ぎおん徳屋の徳屋の本わらび餅
ぎおん徳屋の徳屋の本わらび餅

 とろ~りわらび餅が人気の、祇園・花見小路に面した甘味処。選び抜いた天然素材を使うのがモットーで、徳屋の本わらびもち(1280円)にも国産の本わらび粉を使用。氷と共に供されるわらび餅はとろけるほどなめらかで、スッと喉を通る。好みできな粉や黒蜜をかけて。

 予約ができる店は多くない。いずれも人気商品で、早い時間に売り切れてしまうこともある。コンプリートできるまで何度でも、京都を目指してほしい。

※ 価格は税込みで、取材時点のものです。

(構成 生活・文化編集部 白方美樹)