山口に関しては、「まだまだNPBで通用する」という声が少なくない。今季は1試合登板で1試合登板に終わったが、2019年に15勝を挙げて最多勝を獲得。同年オフにポスティング・システムでメジャーに挑戦した。横浜(現DeNA)時代は守護神で活躍し、通算112セーブを挙げるなど先発、救援で起用法が幅広い。器用な選手で多彩な変化球を駆使し、打者を抑える術を持っている。

 平田は近年度重なる故障で出場機会を減らし、今季は51試合出場で打率.200、1本塁打、10打点。来季の戦力構想から外れたが、不完全燃焼だったため現役続行の道を選んだ。

「山口は新しい環境に溶け込むのに時間はかからないと思うが、若手の模範になるタイプかと言うと疑問は残る。使い勝手のいい選手だが、全盛期に比べると直球の強さがかなり落ちているし、他球団は獲得に慎重になっているのだと思う。平田は貧打が深刻な中日でチャンスは与えられていた。今季はスタメン出場は少なかったが、途中出場で結果を残していれば状況は変わったでしょう。NPBの他球団でプレーするのは厳しいかなと感じますね」(スポーツ紙デスク)

 山口と平田。置かれた状況は厳しいが、手を差し伸べる球団は現れるか。(今川秀悟)