冷凍した「ボンゴレスパゲッティ」はこんな感じ。空気を抜くのがポイント
冷凍した「ボンゴレスパゲッティ」はこんな感じ。空気を抜くのがポイント

 お盆休みも終わって、朝から晩まで働く日常が戻ってきた。でも、「子どもたちの夏休みはまだ続くから、ランチの用意もまだ続く……」は共働き家庭の夏休みあるある。出勤前にお昼の心配をするのも、在宅勤務中に作るのも、毎日となると「そんな時間はない!」となるのが目に見えている。

【出来上がり】本当にレンチンで?写真はこちら

 今年はこれに、例年以上の暑さと食材価格の高騰が加わって、まさに「三重苦」。何とかしてこの状況を打破したいと思っていたら、「最強のツール」を教えてくれた人がいた。料理研究家の牛尾理恵さんだ。

 牛尾さんが言う「最強のツール」は自分で作る「冷凍ミールキット」。ミールキットは、下処理済み、カット済みの材料や調味料が必要な分だけセットになっていて、焼いたり炒めたりするだけで食べられる優れもの。「ハンバーグ」「サバのみそ煮」「野菜炒め」といった一品料理から、丼物、麺、鍋料理などまで、ラインアップも幅広い。いまや食材宅配サービスやスーパー各社がこぞって提供中。共働き家庭はもちろん、忙しい人や料理が苦手な人にとって強い味方になっている。

 そのミールキットを、自宅で作って冷凍してしまおうというのが牛尾さんの提案だ。結局は自分で料理?と思うかもしれないが、仕上げの加熱は電子レンジにお任せだし、一定量をまとめて半調理しておけば、日々の料理時間はグッと短くなる。安いときにまとめ買いした食材を無駄なく食べきることもできる。

 今回、牛尾さんが教えてくれたのはランチに最適な麺料理のレシピ。1袋がそのまま1食になって、食べる前にすることは「レンチンだけ」という手軽さだ。いずれも、東京海洋大学特任教授の鈴木徹さんが、長年の研究で得た「冷凍の極意」をもとに監修している。早速、その神レシピを教わろう。

◆ ボンゴレスパゲッティ&さば缶ナポリタン

 スパゲッティを冷凍?と意外に思う人もいるかもしれない。でも、いくつかのコツを覚えれば、具材とともに丸ごと冷凍して食べたいときに食べられる、ミールキット向きの食材。重要なのは、「表示の時間より3分短くゆでること」「ゆであがったらザルにあけて冷水にさらし、冷めたところでオリーブオイルを絡めておくこと」の二つだ。

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具材に火を通す必要なし!