司会役の同党政務調査会長の音喜多駿参院議員はこう聴衆に語りかけた。

「東京選挙区では議席は六つ。最後の席を共産党の候補と海老沢由紀が争っている状況です」

 吉村知事もこう言った。

「みなさんに感謝です。みなさんのお支えがあって何とかここまでやれている。維新の会も絶滅危惧種みたいなものですけれども、みなさんの応援がある限りは前を向いて進む」

 “戦況”について吉村知事は、

「大変ですね。東京選挙区は有名人もたくさんいる。自民も立憲も強い。そんななかで海老沢さんは今、7番手あたりにいると言われています。東京選挙区は改選数6。あと一つなんです。ぜひ、みなさん海老沢さんの後押しをお願いします」

 演説が終わり、選挙カーから降りてきた海老沢氏に「吉村知事の応援はどうですか」と尋ねると、

「やっぱり、吉村さんがいると立ち止まって聞いてくださる方が多いので、それだけ維新の政策とか理念の広がりを感じられますので、それがすごく良かったです」

 と語って車に乗り込んだ。

海老沢由紀氏と吉村知事=撮影・上田耕司
海老沢由紀氏と吉村知事=撮影・上田耕司

 残った音喜多氏に吉村知事が維新のことを「絶滅危惧種」と言っていた意味について聞くと、こう答えた。

衆院選の時は11議席しかなかったし、参院選でも15議席。まだまだ吹けば飛ぶような政党ですという意味です。まだまだ大きくしてもらわないと絶滅しても仕方がないという意味だと思います」

 また、海老沢氏が大阪市議になる際、大阪に居住実態がないといった報道や、今回の選挙で維新の比例区から立候補している猪瀬直樹氏が、街頭演説のときに海老沢氏の体を触ったといった話が報じられたことについて聞くと、

「特に影響は感じてないです。まったくないです。特に居住実態に関しては、報じた側が根拠を出してないわけですから。猪瀬さんの件ですが、猪瀬さんは謝罪もされてましたし、別に街頭で何か言われたこともないです。影響はなかったです」

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 野党第1党を死守するため、負けられない戦いが続く立憲からは、蓮舫氏と松尾明弘氏の2人が立候補している。

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辻元氏、蓮舫氏との「コラボ演説」を