「ファーストの会」から立候補した荒木千陽氏(中央左)と応援に駆けつけた小池百合子・東京都知事
「ファーストの会」から立候補した荒木千陽氏(中央左)と応援に駆けつけた小池百合子・東京都知事

 知名度が大きな武器となる参院選では、元タレント、元スポーツ選手といった候補が多くなる。では、そこまで名前が知られていない候補者はどうやって「有名人」と競い合うのか。自分に協力してくれる党の「顔」に頼るざるを得ない。話題の候補者の戦いを2回に分けてお伝えする。

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 都議のバッチを外して立候補したのは、ファーストの会の荒木千陽氏。元タレントでもスポーツ選手でもないため、「有名人」山本氏や“3強”の候補者ほど知名度は高くはないが、最も身近にいる知名度抜群の小池百合子東京都知事が連日、応援に入っている。

 蒲田駅前での集会で小池知事はこう話した。

「荒木千陽は、私の国政における秘書を6年半務めました。どこのボタンを押せばいいのか、どのようにして議員立法をつくるのか、予算づけはどうしていくのか。これらについてはもうベテランの域に入っております。これからお勉強しますというのではなく、即戦力としてお使いいただける」

 街頭演説が終わった荒木氏を直撃した。

──小池知事の応援はどうですか。

「心強いです。やっぱり、1400万都民のトップの首長ですから、首長がしっかり応援してくれるというのはとてもありがたい」

──小池知事からは「妹」と呼ばれていましたが?

「『妹』の他にも『相棒』『アマゾネス』とかいろいろ言われています(笑)」

──小池知事の秘書を6年半務めたそうですが、当時、小池氏の自宅に一緒に住んでいたとか?

「2年半は住んでました。だから半分くらい(の期間)ですね」

──選挙戦の現状については

「大激戦です。勝たなきゃいけないと思います。6年間、何もしない国会議員を選ぶのか、それともしっかりと東京都独自の課題を解決できる候補を選ぶのか、見極めていただきたい」

  ■   ■   ■

 7月2日、日本維新の会の海老沢由紀氏が都内で街頭演説を行い、こちらは大阪府の吉村洋文知事が大阪から応援に駆けつけた。

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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「吉村知事がいると立ち止まって聞いてくれる」