その中でも額がケタ違いなのが、米国出身のスノーボーダーのショーン・ホワイト。今回の北京五輪で現役引退を表明しているホワイトだが、五輪では男子ハーフパイプで3度の金メダル(トリノ、バンクーバー、平昌)を獲得している同国の英雄だ。最初の金メダルとなったトリノ以降はスポンサーからの収入が急激に上昇し、世界で最も稼ぐスノーボーダーとしても知られている。2022年現在までにスポンサーなどから得た収入を合わせると、その額は6900万ドル(約79億7000万円)に上ると言われている。

 他にもバンクーバー五輪のアルペンスキー女子滑降で金メダルを獲った米国のリンゼイ・ボンは、金メダリストになって以降、アンダーアーマー、レッドブル、GoProなどのスポンサーがつき、そこから得たお金の総額は1200万ドル(約13億9000万円)と金メダルの報奨金では遠く及ばない収入を得ている。

 日本人にも馴染み深い選手では、浅田真央のライバルとして君臨した韓国女子フィギュアのキム・ヨナもバンクーバー五輪での金メダルをキッカケに大金を手にした選手。自国の大企業であるヒュンダイなどがスポンサーとしてつき、2018年は『Forbes』の女子アスリートの長者番付で世界7位となる900万ドル(10億3000万円)の収入があったとされている。

 今回は金メダルに対しての報奨金、そして金メダリストになったことで大金を手にした選手について触れたが、北京五輪では誰が名誉だけではなくお金も手にするのか。競技だけではなく、こういった側面から五輪を観戦することで、さらに面白さが増すかもしれない。