「政府はワクチン・治療薬の確保に目途たたず」内部資料入手 オミクロン感染爆発で医療ひっ迫懸念

2022/01/13 10:05

堀内詔子ワクチン担当相
堀内詔子ワクチン担当相

 医療従事者からは不満の声も上がっている。都内の病院に勤める医師はこう語る。

「前倒しで接種を進めるといっているが、本当にワクチンを供給してもらえるのか現場でも不安視している。堀内(詔子)ワクチン接種推進担当大臣は何をやっているんですかね。河野太郎前大臣は『俺が令和の運び屋だ』みたいにうそぶいて、連日のようにニュースに出ていましたから、それに比べると堀内大臣は姿が見えず、何もやっていない印象しかない」

 一方、重症化を防ぐとして期待が高まる治療薬だが、ファイザー社製の治療薬の交渉状況についてはどうか。先の内部資料にはこう書かれている。

<基本合意 昨年12月17日に合計200万回分の確保について、ファイザー社と合意済>

<最終合意 1月中下旬の締結を目指して調整中>

<納入時期 ファイザー社側で当初3月としていた最初の納入時期について、前倒し、2月下旬に納入、配送開始することが可能との回答。更なる前倒しに向けて調整中>

 先の官邸関係者はこう説明する。

「ファイザー社製の治療薬はメルク社製よりも効果が高いとされており、確保が望まれています。首相は年末に『CEOと会談し基本合意した』と語っていましたが、いまだに最終合意には至っておらず、納入時期も早くて2月末。実際に使えるようになる前に第6波が大きく押し寄せることは避けられません。岸田首相は『先手』をアピールしますが、その実情は内閣支持率低下を恐れ、批判を避けるための場当たり的な対応です」

 現場でも心配の声が上がっている。都内の医療従事者はこう語る。

「経口薬は届きましたが、1医療機関につき3人分だけです。追加で必要な場合は、申し込めばくるが、これでは必要なときに効果的な治療ができなくなる恐れがある。掛け声だけではなく、具体的に確保してもらえないと」

 日本でオミクロン株がどのように猛威を振るうかは、まだわかっていないことが多い。油断は禁物といえそうだ。

(AERAdot.編集部・吉崎洋夫)

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