テレビ業界で数年前に一大ブームになっていたのが、「お笑い第7世代」だ。18年M-1王者の霜降り明星を筆頭に、EXIT、宮下草薙、四千頭身、ハナコ、3時のヒロイン、ぼる塾ら若手芸人たちが席巻。テレビ制作スタッフは「霜降り明星、EXITを筆頭に華やかな雰囲気で『主役感』がある。彼らはダウンタウン、とんねるずを見ても萎縮する世代ではない。個性的で洗練されたお笑いの世界を作り上げるので、一時は企画会議で『第7世代は絶対にキャスティングしろ』が合言葉になっていました」と振り返る。

 だが、中堅やベテラン芸人も負けていない。この世代の1つ上の「第6世代」に当たる千鳥、オードリー、NON STYLE、ジャルジャルも根強い人気を誇る。

 そして、今大会は「中年の星」と形容したくなる錦鯉が初優勝。ネット上では、「おめでとうございます。感動して、こちらまで泣けてきました。世の中の50代に希望を与えてくれたと思います。ほんとに面白かったです」、「数年前から第7世代と呼ばれる若くて勢いがある芸人達が台頭してきた中、その子たちが生まれた頃くらいから何年も何年も諦めずに頑張ってきたおじさん達が報われた瞬間の涙にはもらい泣きしました」など感動の声が。

 閉塞感漂う世の中で、過去最多6017組の頂点に立った錦鯉の偉業は今後も語り継がれるだろう。(安西憲春)