フライ級でほかに期待されるのが2000年7月生まれの神龍誠。平良と同じく21歳だが、こちらはさらに若く、学年では1つ下にあたる。

 中学時代に全国大会準優勝を果たしたレスリングをベースとする神龍は、「15歳中卒で人生賭けて勝負すると決めてプロデビュー」(本人Twitterより)。そこから引き分けを挟み6連勝(7戦無敗)でDEEPフライ級王者・和田竜光に挑戦する。

 この試合では判定で敗れキャリア唯一の黒星を残したが、その後はDEEPフライ級暫定王座を獲得(18歳、DEEP史上最年少)、RIZINでも勝利と再び連勝を見せており、現在までの戦績は14戦12勝1敗1分。那須川とも練習を積み“MMAの神童”の呼び名もあり、来年2月には現DEEPフライ級王者で、RIZINで2度に渡り那須川と対戦した藤田大和とのDEEP王座統一戦が控えている。

 今年2月のデビューから4戦4勝、21歳の平良と神龍よりさらに若く、2002年6月生まれの19歳で未来を嘱望されているのがやはりフライ級の鶴屋怜。前述の松根、扇久保、岡田の師であるパラエストラ千葉ネットワーク鶴屋浩代表を父に持ち、“最強の遺伝子”とも言われる鶴屋はプロ第2戦こそ対戦相手の計量失格により不戦勝となったが、残りの3試合はTKOが2つに一本勝ちが1つといずれもフィニッシュしての勝利。

 小学校で全国優勝、高校2年でジュニアオリンピック2位、世界大会に出場したレスリングと、やはり全国大会で優勝した柔術をベースとしており、ここまでプロ4戦では全く底を見せておらず、ほぼノーダメージで終わらせている。血筋はもちろん環境面でも申し分がなく、すでに国内上位ランカーと同等以上の力を有しているかもしれない。

 鶴屋と同じ2002年の12月6日生まれ、ちょうど19歳になったばかりなのが西川大和。西川は幼少期から父の指導を受け、裸足で生活するなどMMAの世界王者を目指す姿がテレビ番組『探偵!ナイトスクープ』で紹介されるなど注目を受けてきた。

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西川は青木真也に“宣戦布告”