このところ本塁打が出ていなかった左打者の大谷も、エンゼルスのジョー・マドン監督から「(ライトへ)引っ張り気味だ」との指摘を受けている。一方のペレスはどんな方向でもスイングが崩れないフォームを手に入れており、後半戦での本数に違いが出たのかもしれない。

 そんなペレスには大谷と共通点があることがワーシー記者からの証言で分かった。その共通点とは人柄だ。同記者はこう述べている。

「彼は毎日楽しみにながら試合に出ています。チームメートや私たちメディアに対しても常に笑顔をみせ、試合後の会見では冗談をいうこともあります」

 さらに、ペレスの態度につい次のように続けた。

「彼はチームメートやファンだけでなく、スタッフにも親切に接します。審判へも紳士的で、相手チームの選手に対してもリスペクトを示しています」

 同記者が明かした野球を楽しむペレスの姿勢は、まさに大谷のようだ。

 そんなペレスも、今季はメジャーにおいて歴史的快挙を達成している。まず、ロイヤルズで40本以上の本塁打を放った捕手はペレスが初めてだ。また、捕手による40本塁打以上は、メジャーにおいても03年のハビアー・ロペス以来の15年ぶりの快挙でもある。

 ペレスは16日のアスレチックス戦で45号を放ち、捕手としてのメジャー史上最高本塁打数で、ジョニー・ベンチ(アメリカ野球殿堂入り)と並んだ。さらに20日のインディアンス戦での46本、メジャー史上において捕手してはシーズン最多本塁打数記録を樹立した。

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