日本ハムから巨人へトレード移籍した中田翔 (c)朝日新聞社
日本ハムから巨人へトレード移籍した中田翔 (c)朝日新聞社

 日本ハムが揺れている。

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 主砲・中田翔の暴力事件に続き、人種差別的発言の疑惑も浮上。かつては優良球団のイメージがあったが、一気に地に落ちた感もある。

 だが関係者からは悲観的な見方はあるものの、“膿”が一気に出たことで球団の未来にとっては悪いことだけではないという意見もあるようだ。

 五輪の盛り上がりを吹き飛ばすほどの衝撃的ニュースだった。中田が8月4日、函館で行われたDeNAとのエキシビションマッチの開始前にチーム内の後輩投手へ暴力を振るったことが発覚。同試合を途中交代した後に自宅謹慎を命じられ、11日に球団から出場停止処分を受けた。

 そして中田ショックが冷めやらぬ中、次は球団の公式ツイッターが投稿した動画が波紋を呼んだ。若手の万波中正が声出しをした円陣内で「日サロ行きすぎだろお前」との発言が入り込んでいた。コンゴ人の父を持つ万波の肌の色を揶揄するものではないかと問題視されたのに加え、円陣における各選手の態度も「スポーツ選手とは思えない」と批判の声が上がっている。

「時代が変わり何か起きたらすぐに表沙汰になるとはいえ、次から次に一般企業ならありえないことばかり。暴力や人種差別発言なんて懲戒処分もの。各選手の態度が悪い動画を球団公式ツイッターがアップするなんてコンプライアンスのかけらもない。フロント、現場ともに日本ハムへの誇りが感じられない。寂しいよ」(日本ハムOB)

 暴行事件の中田に関しては、栗山英樹監督が「なんとなく自分で感じているのは正直、このチームでは難しいかなっていうのは思っていて」という発言をしていたが、20日に巨人へのトレード移籍が発表された。長年主軸を務めた男の去就に注目が集まっていたが、早々とチームを去ることが決まった。

 動画については「誤解を招く可能性がある」として8月18日に削除した旨がツイッターで伝えられた。この動画は4月11日に投稿されたもので公開から約4カ月が経っていたが、「あのような動画を公開する神経が分からない」と憤りを感じるファンは多い。

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かつては評価された球団経営も…