左から明石家さんま、福原愛(C)朝日新聞社
左から明石家さんま、福原愛(C)朝日新聞社

 新型コロナウイルスの感染が広がる中で強行されるという異例の大会となった東京五輪。開催中には東京都の1日の新規感染者が5000人を超えるなど、まさに未曽有の状況で行われたが、8日に閉会式を迎えようとしている。

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 五輪開催への是非はあれども、晴れやかな国際舞台で活躍したアスリートたちが多くの人に感動やインパクトを与えたことは間違いない。

 一方で、主役たちに負けず劣らずその存在感をアピールしたのが、各テレビ局の五輪中継番組に出演したアナウンサーや芸能人、元アスリートといった「五輪キャスター」である。

 東京五輪は“異例の開催”となったこともあり、民放各局もキャスティングには苦労したようだ。民放テレビ局の編成担当が語る。

「今回の五輪は新型コロナの影響で開催自体が批判されていた中で、政府が強行したこともあり、テレビ放映にもネガティブな印象を持つ視聴者が少なくありませんでした。それゆえ、各局とも当初予定されていたよりも関連番組のキャスティングには苦労していた印象です。もっとも、テレビ離れが叫ばれる昨今、五輪は高視聴率を獲得できる千載一遇のチャンスでもあるため、厳しい状況下の中でも制作にはかなり力を入れていました」

 各局がキャスティングに苦労するなかで、特に「割を食った」のが、日本テレビだという。芸能ジャーナリストの平田昇二氏は語る。

「日テレと五輪といえば、過去に6大会連続で五輪キャスターを担当し、『news zero』にも出演している『嵐』の櫻井翔さんのイメージが強い。ただ、今回は周到に根回しをしていたNHKに櫻井さんと相葉雅紀さんが五輪キャスターとして出演することになりました。あくまでもアスリートを優先して出しゃばり過ぎない櫻井さんのスタンスは、キャスターとして安定感があります。さらに柔道の金メダルを獲得した『嵐』ファンとしても知られる阿部詩選手とのやりとり、競泳女子で金メダルを獲得した大橋悠依選手に対し、ファンという大野智さんからの祝福のメッセージをサプライズで伝えるなど、櫻井さんならではの演出もありました。五輪期間中も『news zero』に出演していた櫻井さんですが、五輪でキャスターとして起用できなかった日テレ上層部はさぞ悔しい思いをしたはずです」

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立花茂

立花茂

東京都出身。大学を卒業後、スポーツ紙の芸能記者として活躍。その後、週刊誌や月刊誌、ニュースサイトなどでも記事を執筆。得意ジャンルは芸能だが、取材対象はアニメ、競馬、プロレスなど多岐に及ぶ。最近はweb3.0にも興味あり。

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視聴者ウケが悪かった大物芸人は?