<「桜を見る会前夜祭」の費用の不足分を現金で補てんしているが、現金の管理が杜撰。(中略)疑義が生じないように証拠書類を保存し、透明性のある資金管理を行ってもらいたい>

 税金が発生しない「特別扱い」の政治資金について、厳格であるべきとも指摘。そして最後に以下のように締めくくっていた。

<政治家はもとより総理大臣であった者が、秘書がやったことだと言って関知しないという姿勢は国民感情として納得できない。国民の代表者である自覚を持ち、清廉潔白な政治活動を行い、疑義が生じた際には、きちんと説明責任を果たすべきと考える>

「前夜祭」について、安倍前首相は国会で虚偽答弁を繰り返した。まったく説明責任を果たしていないことを議決書は痛烈に批判しているのだ。前出の自民党閣僚経験者がこう言う。

「菅原氏の時もそうだが、検察審査会は怖い。五輪の開会式は不参加だったが、安倍前首相は台湾訪問を公表したばかり。秋の解散総選挙、自民党総裁選を見据えて、キングメーカーに上り詰める、場合によっては再々登板も視野に入れた動きをしていた。今回の検察審査会の不起訴不当は大誤算だったはず。安倍前首相は手足を縛られ、動きは止めざるを得ないだろう」

「次の一手」が封じられつつある安倍前首相。東京地検特捜部の再捜査に注目が集まる。
(AERAdot.編集部 今西憲之)