<本日は1日中、野焼き焼成をしていました>と作品制作に意欲的な書き込みもあった。

「佐藤容疑者は古川さんの作風が好きで、大学時代からよく展覧会などを見学に行っていました。思いが募って、弟子入りを決意したと言っていましたね」(前述の佐藤容疑者の知人)

 古川さんのSNSに佐藤容疑者の「いいね」が頻繁につけられている。なぜ、佐藤容疑者は凶行に及んでいたのか。

 古川さんの関係者のSNSには、京都の神社で撮影されたと思われる神前結婚式の様子が写っている写真があった。古川さんは5年ほど前に結婚し、子供もいたようだ。

「古川さんとは不倫関係にあったようだ。佐藤容疑者はボウガンを事前に用意して、発射の練習までしていた。頭部などにはボーガン数本が、命中していた。そんな状況から佐藤容疑者は古川さんにかなり恨みを募らせていたようだ。古川さんは売れっ子の作家となり、結婚。受賞作品を引っ下げて華々しく活躍していた。縁の下の力持ちだった弟子の佐藤容疑者が今後について古川さんに聞いてもはぐらかされるばかり。許せなかった、殺してやりたかった、という趣旨の供述を佐藤容疑者はしている」(捜査関係者)

 ボーガンを使った事件はここ数年、後を絶たない。20年6月、兵庫県宝塚市の住宅街で、ボーガンを発射して母親ら3人を殺害、一人に重傷を負わせたとして、野津英滉(のづひであき)被告(当時23)が逮捕された。

 その2か月後、同じ兵庫で夫をボーガンで殺害しようとした妻が殺人未遂容疑で逮捕された。裁判では宝塚市の事件を参考にして殺害しようとボーガンを放ったなどと語り、有罪判決が確定している。

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ボーガン殺人が相次ぎ、法改正