7月7日に行われた梶山経産相の政治資金パーティ
7月7日に行われた梶山経産相の政治資金パーティ
足早にパーティ会場から移動する梶山経産相
足早にパーティ会場から移動する梶山経産相

 新型コロナウイルスの感染拡大がおさまらず、東京都をはじめとする首都圏の1都3県にまん延防止等重点措置が発令される中、梶山弘志経産相が7月7日、大きな会場で政治資金パーティを開催していたことが、AERAdot.の調査でわかった。

【写真】パーティ会場から足早に移動する梶山経産相

 7月11日には、まん延防止措置の期限を迎える。東京五輪・パラリンピックの開催を目前に控え、菅政権は緊急事態宣言の再発出を調整している。その最中だけに、梶山経産相のパーティーは政府、自民党内でひんしゅくを買っている。

 7日朝8時前、国会に近い都内のホテルの宴会場前には「衆議院議員 梶山ひろし政経フォーラム」という看板が置かれ、多くの人がやってきた。

 8時を少し過ぎて宴会場のドアは閉まり、パーティーは開始されたようだ。そして、9時過ぎに再びドアが開き、パーティーが終了。会場の入り口で梶山経産相が出席者に挨拶をしていた。

 東京都では、まん延防止等重点措置が適用で不要不急の外出自粛、テレワークの活用を求め、飲食店に以下の厳しい要請をしている。

<飲食店に対しては、営業時間短縮(5時から20時までの間)を要請>

<20時以降、利用を控えることで、人の往来を抑止し、感染拡大防止を図る>

<飲食店等で飲酒する場合は、同一グループ2人以内で、90分以内>

 会場には、少なくとも100人以上が来ていた。政治資金パーティーは緊急を要するものではないことは、明白だ。

 梶山経産相に関連する政治資金収支報告書を確認してみると、このパーティは政治団体「益習会」が2017年5月、2018年5月と11月に開催していることがわかった。政治資金収支報告書からパーティー券は1枚2万円とみられ、2018年5月の開催分は948万円、11月は2769万円の収入があったと記載がある。

 出席者によると、今回のパーティー券は1枚2万円で、参加者の数からみて、数百万円の売り上げがあったと推測できる。出席者の中に経産省が所管する原発関連の会社幹部がいた。

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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出席した原発関連会社幹部を直撃