東京五輪「バブル方式」の危うさ 死亡率世界最悪のペルーで流行「ラムダ株」持ち込みも? (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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東京五輪「バブル方式」の危うさ 死亡率世界最悪のペルーで流行「ラムダ株」持ち込みも?

岩下明日香dot.#東京五輪2020
五輪マークのモニュメント(c)朝日新聞社

五輪マークのモニュメント(c)朝日新聞社

 ブラジルで開催されている南米10カ国によるサッカー選手権「コパ・アメリカ」で、21日までに140人の新型コロナ陽性者が確認されたと報じられた。これよりもはるかに多くの国々から選手や関係者が集まる東京五輪で、同様に感染が広がるリスクはないのだろうか。国内では早くも、事前合宿入りしたウガンダ選手団から2人の陽性者が出て、水際対策の問題が明るみに出ている。東京五輪での感染拡大リスクについて、専門家に聞いた。

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「コパ・アメリカ」では、感染拡大を防ぐために「バブル方式」が採用されている。これは、開催地の競技場と宿泊施設を大きな泡で包み込むようにして大会を運営し、選手らと外部の人々との接触を断つものだ。東京五輪でもこの方式が採用される。

 日本感染症学会の指導医でもある東京歯科大市川総合病院の寺嶋毅教授(呼吸器内科)は、ブラジルのケースをあげながら、東京五輪でも想定できるリスクを検討する必要があると指摘する。

「ブラジルの感染状況は日本よりも深刻なので事情は異なりますが、『バブル方式』で想定した通りに感染が制御できるかどうかは、ブラジルの例が参考になると思います。市中で感染が拡大しているブラジルは、外からバブルの中に入ったケース。東京五輪の場合は、バブルの中から外に広まるケースと、バブル内で感染が広がるケースが出てくる可能性があります」

 米ジョンズ・ホプキンス大学の集計では、ブラジルの新型コロナの死者数は累計50万人を超え、累計感染者数はアメリカ、インドに次いで3位。深刻な感染状況下で開催されている「コパ・アメリカ」で陽性が発覚した140人は、選手のほか運営スタッフや外部の従業員だったとされる。さらにチリの選手が滞在先のホテルに地元の美容師らを呼ぶなど、感染対策のためのルールが徹底されていないケースも浮き彫りになっている。

 寺嶋教授が指摘する「バブルの中から外に広まるケース」とは、感染している海外の選手や関係者から、国内の選手村で食事を提供するスタッフや、会場と競技場の間をつなぐバスの運転手、選手団を誘導する自治体職員などを経由して一般市民に感染が拡大する場合だ。日本では、事前合宿入りしたウガンダの選手団のなかから陽性者が出て、対応した市職員らが濃厚接触者と特定。すでに「バブルの外」への感染の危うさが露呈している。


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