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玄孫が明かす「青天を衝け」では描かれない渋沢栄一の晩年

連載「渋沢栄一の玄孫が明かす「元気振興」金言」

渋沢健dot.
481社の創業にたずさわったという渋沢栄一(渋沢栄一記念館提供)

481社の創業にたずさわったという渋沢栄一(渋沢栄一記念館提供)

渋沢健(提供)

渋沢健(提供)

 NHK大河ドラマ『青天を衝け』の主人公で「日本資本主義の父」と称される渋沢栄一。渋沢家五代目の渋沢健氏が衝撃を受けたご先祖様の言葉、代々伝わる家訓を綴ります。

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『青天を衝け』では、尊王攘夷に感化された若き渋沢栄一が描かれましたが、「日本資本主義の父」は実に「民間外交の父」でもあったことを紹介できる前に番組が終了してしまうでしょう。アメリカの現役大統領4名と面談した日本の経済人は栄一が最初で最後であるでしょうし、中国やインドとの交流、そしてアルメニア虐殺の救済活動までにも老骨に鞭打ちました。

 栄一は唱えました。

「天より人を視れば、みな同じく生みしところのものである」

 したがって、「ゆえに四海の人々はみな兄弟であるから、人々相親しみ、相愛して、衣食住を営むは、天に対する務めである」

 さて、日本政府が「四海兄弟」の精神に基づいた務めをしっかりと果たした世界的イベントが6月2日に共催したことをご存知でしたでしょうか。もっと大きく報道されるべき功績だった思います。

 日本が共催したGavi COVAX Advance Market Commitment(AMC)Summitとは世界の低所得国にCOVID-19のワクチンを届けるために設置された世界的イニシアティブです。今回のワクチンサミットは低所得国へ18億回分のコロナワクチンを確保する為の83億ドルという目標額を掲げていましたが、結果は大きく上回る96億ドルを各国から確保しました。

 これらのワクチンは2021年から2022年初頭に低所得国へ提供される予定で、これにより91カ国の低所得国の成人人口の約30%をワクチンで守ることができます。世界全体でこれまでに接種された10億本のコロナワクチンのうち、8割以上が高所得国へ行き、たったの0.3%しか低所得国に行き渡っていない現状からは大変大きな前進であり、世界的なコロナの収束に向けても重要な一歩です。

 日本政府は、今回のワクチンサミットで8憶ドルの拠出を発表しました。Gaviの公開情報で単純計算しますと、7500万人分以上のワクチンになります。これは関係者が期待していた金額を大きく上回り、去年に拠出を発表した2億ドルを加えるとCOVAXの設立来10億ドルとなり、20億ドルを拠出した米国に次ぐ10.6億ドルの拠出を発表したドイツと並んでいて、世界においてCOVAXのドナー国の最上位です。


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