巨人は選手個々の野球人生を尊重し、他球団でプレーする環境の方が輝けると判断すれば実績にとらわれずトレードを敢行する。

 昨年9月に澤村拓一がロッテに、今年の3月には田口麗斗ヤクルトにそれぞれトレード移籍することが発表されて驚きの声が上がった。小林も例外とは言い切れないだろう。球界屈指の強肩で正捕手となり侍ジャパンでも活躍してきたが、近年は出場機会を減らして現在はファーム暮らし。大城卓三が正捕手となり、2番手捕手に炭谷銀仁朗、3番手は「将来の正捕手」の呼び声高い岸田行倫の布陣になっている。故障に備えて計算のできる捕手が1人でも多くいた方が良いのは間違いないが、小林の野球人生を考えた時にトレードの選択肢は十分に考え得る。「トレード巧者」の巨人はいかなる手を打つか。(牧忠則)