今シーズンはまだ1試合の登板に終わっているものの、石川雅規(ヤクルト)も小さいからだと速くないストレートながら、通算173勝をマークしている。また、遅いストレートと言えばかつてオリックスのエースとして活躍した星野伸之を思い浮かべるファンも多いだろう。速いストレートは確かに魅力だが、スピードがなくても結果を残している投手からは本格派にはない凄みが漂っていることまた事実である。令和の時代のプロ野球でも、そんなプロフェッショナルを感じさせる投手が新たに登場することを期待したい。(文・西尾典文)
●プロフィール
西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員
著者プロフィールを見る