今季はキャリアの“分かれ目”になるレイズの筒香嘉智(写真/gettyimages)
今季はキャリアの“分かれ目”になるレイズの筒香嘉智(写真/gettyimages)

「非常に良い緊張感を持って渡米いたします。昨シーズンもそうでしたが、今シーズンも思いもよらないことが起こるかもしれません。しかしながら、自身でコントロールできることと、そうでないことをしっかりと認識し、置かれた状況で自身の持っているものを最大限出せるようにプレーしてきたいと思います。皆さまに少しでも明るい話題を届けられるようチャレンジしてきます」

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 レイズの筒香嘉智は渡米前、メジャー2年目のシーズンを迎えるにあたって力強い決意を語った。

「いろんなことが見えている。やることが見えている。だから焦らないし、ガツガツしない。自分では結果が出ると思っている。何をすればどうなるというのが分かっているから、力むこともない。これは初めての感覚。(中略)自分の中で明確なものが見えているから焦りもないし、冷静な部分で毎日が過ごせている(21年1月14付 日刊スポーツ)

 メジャー1年目に苦しんだ原因を踏まえ、今年は結果を残すことに自信を示している。昨年は新型コロナウイルスの影響で開幕が遅れるなど、調整を含め難しい部分があったのは間違いないだろう。ルーキーイヤーは“異例のシーズン”に振り回され続けたが、今季は真の実力を発揮しアメリカでも多くのアーチを描く姿を見られるだろうか……。

 NPB時代は16年に44本塁打を放ってタイトルを獲得するなど、通算10年間で977安打、205本塁打、613打点をマークした筒香。強打者の証「OPS」(出塁率+長打率)は、一流とされる9割前後を常に記録し、日本で屈指の長距離砲に成長。19年オフに海を渡る決断をした。長打と確実性を併せ持つ大砲に対しては、2年総額1200万ドル(約13億1000万円)と、メジャー球団にも高い評価を持って受け入れられた。

「逆方向へも打てるのが強み。DeNA時代は強く打ち返せば、狭い横浜スタジアムではフェンスを超えた。あえて本塁打を狙うような癖もつかなかった。インフィールドを広く使った打撃が、確実性を高めた。米国でも需要が高かったのが理解できる」(DeNA担当記者)

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日本で復帰する球団は古巣じゃない?