「DeNAはIT関連とともに野球業務を社業の柱と考えている。本拠地ハマスタの改修やイベント実施など、かなりの投資をしてきた。しかし予想だにしなかった状況下、経営は大打撃を被っている。野球業務への資金注入は抑えて行くことが予想される」(経済関連雑誌ライター)

 コロナ禍において、観客動員に関しては制限がかかった状態。チケット代などを含め、各球団の収入は大幅減となっている。巨人などは50億を超える損失とも言われ、各球団厳しい状況が続く。ハード、ソフト両面で積極的な投資を仕掛けてきたDeNAだけに、大打撃を受けているのは間違いない。まずは地に足をつけた球団経営が優先事項となる。

 球団経営とともに、筒香の言動も日本に復帰する際のカギとなるかもしれない。

「筒香の発言は正論だが、アマチュア球界を含め刺激が強過ぎる。スター選手の言葉だけに影響力が強く、プロ野球界でも賛否両論がある。劇薬のような存在であり、イメージ重視戦略を進めるDeNAとしてどう捉えるか」(大手広告代理店関係者)

 19年1月25日、都内の日本外国特派員協会で記者会見を開き、外国メディアに対して、日本の野球界の問題点を語ったこともある。勝利至上主義に対する苦言など、日本野球に対する発言が大きな注目を集めたのは記憶に新しい。

 今年の結果次第で様々な可能性が考えられるが、まずは野球で結果を残すことがなにより重要だ。これまでオープン戦では16打数1安打(3月17日現在)と、苦しい状況が続いている。昨年はワールドシリーズで敗れ世界一をあと一歩のところで逃したレイズだけに、今年は例年以上に勝ちたいシーズンなのは間違いない。その中で筒香は自分の居場所を見つけることはできるのだろうか……。勝負の年となった今シーズン、日本を代表する強打者・筒香がメジャーで躍動する姿に期待したい。