昨年もスタメンでは7人が起用されており、内野手登録の中川圭太が3番目に多い26試合に先発出場するなど、日替わりセンターという状況だった。これまでのキャンプを見ていると後藤と佐野皓大が中心となりそうだが、内野手の福田周平もセンターの守備に取り組んでおり、誰がレギュラーになるかはなかなか見えてこない。西浦颯大が長期離脱となり、それよりも下の年代となると支配下の選手では高校卒ルーキーの元謙太、来田涼斗しかいないだけに、しばらくは内野手登録の選手も含めて調子の良い選手を見極めながら起用することになりそうだ。

 2018年の中日は7人が規定打席に到達していながらも5位に沈んでおり、必ずしもレギュラーが固まっているチームが強いというわけではない。レギュラー争いがチームを活性化させるということもあるだろう。しかし、やはりある程度のポジションは固定して戦える方が計算しやすいことは確かである。今回挙げたポジションも今年固定することはできなかったとしても、将来的な見通しが立ってくることを期待したい。(文・西尾典文)

●プロフィール
西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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