由規は一昨年は二軍でも防御率1点台と安定した成績を残しており、12月に行われたトライアウトでもホームランは打たれたものの最速148キロをマークしてまだまだスピードがあるところを見せている。かつての剛速球をまたNPBの舞台で見たいと願うファンも多いだろう。福永も一軍では結果を残すことができなかったが、二軍ではまずまずの成績を残しており、トライアウトでも最速148キロをマークするなど恵まれた体格を生かしたストレートは威力がある。今年で27歳とまだ若さがあるのも魅力だ。ともに独立リーグで好投を続ければ、まだまだチャンスはあるだろう。

 先日ソフトバンクが前日本ハムのマルティネスを獲得しているように、外国人選手も可能性はありそうだが、その中でも面白そうなのがロペス(前DeNA)だ。今年で38歳という大ベテランでシーズン通しての活躍は難しいかもしれないが、昨年も10月の1カ月間で7本塁打を放つなどまだまだその力は健在だ。今年から外国人枠ではなく、日本人扱いとなるのも大きなプラスである。期待していた新外国人が出遅れたり故障が発生したような球団は獲得を検討する余地はありそうだ。

 昨年も鳥谷敬(ロッテ)が3月に入ってから入団しているように、キャンプが始まってからもまだまだ動く可能性はある。ここで挙げた選手以外にも、現役続行を希望する選手の鮮やかな復活劇が見られることを期待したい。(文・西尾典文)

●プロフィール
西尾典文1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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