そして昨年11月、眞子さまがお気持ちを発表。「(2人の結婚は)生きていくために必要な選択」という表現があり、国民の間に波紋が広がった。池内さんは、紀子さまが文面に目を通したときのことを想像すると、どこか悲しい気持ちになるという。

「この場面でその言葉を使ってしまうのかと、がっかりしたというか、失望したというか……。母親にとって、人生において命がけで行うことといえば出産です。命がけでわが子を産んだ母親としては、どうしても幼く感じてしまいます。眞子さまには期待をかけていた分、落差もあったのではないでしょうか」(同)

 というのは、池内さんによると一般的に第一子の場合、親も初めての子育てで力の抜きどころがわからず、常に100%の力を注いでしまうものだからだ。当然子どもにも厳しくなりがちで、手をかけた分だけ期待も大きくなる。長女の場合はそれが顕著なのだという。

「今の時代は違うかもしれませんが、私たちの世代の感覚では、なぜか娘は母親のコピーと見られる。子育ての責任は母親にあるという考え方がまだまだ主流だったからでしょう。それゆえ、長女は完璧を求められて育ってきた傾向があります」(同)

 実際、眞子さまは熱心にご公務に取り組まれ、評判も高く、しっかり者というイメージが世間にも強かった。周囲の期待通りの人生を歩んでいくと思った矢先、想定外の問題が持ち上がった。眞子さまの結婚問題へ国民の反発が大きいのは、それまでの期待があったからこそ、驚き、がっかりしたというところもあるといえそうだ。

 つまり国民のもどかしい気持ちは、紀子さまの苦しい胸の内と重なる部分があるのだろう。池内さんは言う。

「眞子さまには大人になっていただきたいと私は思っております。世の中の娘を持つ母親は同じような気持ちではないでしょうか。人生にはままならないこともあると知り、受け入れていくというのが大人になるというプロセスだと思います」

 今年、眞子さまは10月のお誕生日を迎えると、30歳に。その前に、小室さんの留学は夏までに一区切りがつく。国民の気持ちが晴れる日は来るのか。(AERAdot.編集部/鎌田倫子)