●コウテイ

“超不完全究極肯定完全感覚奇天烈漫才”という尖り切ったキャッチフレーズを掲げ、下田真生さん(27)と九条ジョー(26)さんが13年に結成しました。

 僭越ながら僕が審査委員長を務めさせてもらっているMBSラジオの賞レース「ヤングスネーク杯」で昨年優勝。「笑い飯」西田さんや「とろサーモン」久保田かずのぶさん、そして「千鳥」らが絶賛するポテンシャルを誇り“お笑い第7世代”のダークホースとも言われています。

 そして「コウテイ」最大の特徴はコンビ仲の悪さ。これはそういうキャラクター付けでも、そういう“プロレス”でもなく、本当に、本当に、仲が悪いのです。

 昨年、拙連載取材でインタビューをした際にも、周囲から「コンビ仲の悪さは本気ですから」という情報は聞いていたものの、取材場所となったテレビ局の会議室に入るや否や、それを痛感しました。

 部屋の端と端に二人が離れて座っており、二人の間に僕が仲人よろしく座る形で取材がスタートしました。

 取材中も、それぞれがそれぞれの話の語尾で「ま、あくまでも『僕は』ですけど」などと相手との距離感を強調する物言いが随所にあったり、互いをけん制するやり取りがてんこ盛り。ガチンコでギクシャク感、バチバチ感がひしひしと伝わってきました。

 二人の間にある緊張感はホンモノ。ただ、ただ、最終的に出てくる話は相手への圧倒的な信頼感。

「売れたいという思いは合致している。そして、そのためには相方とやるのが一番だと確信している。それは互いに強く持っているので、今もやっているんだろうなと」(九条)

 なんだかんだ腹も立つが、それでも、相方としてコイツ以上のヤツはいない。その覚悟が推進力になっていることは間違いありません。

●ネイビーズアフロ

 今となっては、こういう企画で名前を出すのは“後出しじゃんけん”感が出るくらい、売れるレールに乗っているとも言えますが、京都市立堀川高校の同級生で、ともに神戸大学出身という経歴を持つコンビです。

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売れると確信した”かわいげ”を何度も目撃