東洋大学出身の面々。左からフワちゃん、オードリー若林、フォーリンラブのバービー(C)朝日新聞社
東洋大学出身の面々。左からフワちゃん、オードリー若林、フォーリンラブのバービー(C)朝日新聞社

 本サイトで以前、「お笑い界高学歴化を支える『芸人慶応閥』の存在感」という記事をお届けしたことがある。オリエンタルラジオ・中田敦彦やふかわりょうなどの中堅から、「NHK新人お笑い大賞」で優勝したラフレクランの西村真二、ゾフィーの上田航平など若手でも慶応卒が増えているのだ。ほかにも中退組では空気階段の水川かたまり、40歳を過ぎてから大学院に入ったロンブー淳などもケースもある。

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 こうしたなか、勢いのある売れっ子芸人ばかりを排出している別の大学の存在がある。それが東京・文京区にある東洋大学だ。

 ざっと挙げてみると、まずはオードリーの若林正恭(42)。日本大学の付属高校から東洋大文学部に進学し、卒業。大学の広報サイトでもインタビューを受けている。また、今年大ブレークを果たしたピン芸人のフワちゃん(26)も、同大文学部の出身だ。「あちこちオードリー」(テレビ東京系・9月23日放送)に出演した際にも、若林と「同じ大学」という話で盛り上がるシーンが放送された。

「まだまだいます。最近、芸人以外の活動でも強化の高いお笑いコンビ・フォーリンラブのバービーさんも東洋大出身。また、このところ人気が上がってきているお笑いコンビティモンディの高岸宏行も、甲子園の名門・済美高校の出身でプロからのスカウトも来たほどの才能の持ち主でしたが、多くのプロ野球選手を輩出する東洋大学に進学しています。そのほか、謎掛けネタで有名なねづっちや吉本興業所属のトリオ・ネルソンズのメンバー・青山久志など、お笑い界の中でも個性的な芸人が目立っています」(お笑いライター)

 こうして見るだけでも、フワちゃんをはじめ異彩を放ったタレントが多くいるようにも思えるが……東洋大学関係者はこう見ている。

「東洋大学が特別、お笑いに強いわけではありません。お笑いサークルもそんなにあるわけではないですし、落語研究会が他大学に比べて突出して有名でなく、とくに著名な落語家は輩出していません。昭和コメディ界の“レジェンド”である植木等さんは出身者ですが……。理由として考えられるのは、マンモス大学でたくさん生徒がいるからではないでしょうか。また2部(夜間)があるので、他にやりたいことがありつつ大卒の資格もほしいという人にとって、選択肢になっているのかもしれません」

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東洋大学ならではの学科の存在が影響か?