「佐々木育成には最大限の注意が図れらている。吉井コーチ、トレーニング、コンディショニング担当がチームで取り組んでいる。アマチュア時代の関係者とも密に連絡を取りつつ、焦らずに来てここまでは順調。体調面やチーム状態、天候などすべてが揃えば登板させる予定だった。ダメなら来季、という話だったのが、風向きが変わって来た。吉井コーチは佐々木のことを守りたいので、見切り発車での登板に反対するのは当然です」(ロッテ担当記者)

 5月26日のシート打撃登板時には160キロをマークし話題になった。その後は体調面の不安からペースダウン、一軍に帯同しながら調整を続けていた。その間には大谷翔平(エンゼルス)も悩まされた成長痛も多少であるが発症したと言われるが、そこもあらかじめ折込済みでの育成方針が取られていた。チームの一大事とはいえ、大事な逸材に無理を強いるわけにはいかない。

 張本氏が予言したとおり、ロッテはシーズン途中まで優勝争いの中心にいたが、誰もがまったく予想しなかった形で急降下となってしまった。

 開幕延期など色々あったシーズンだが、現場は眼前の戦いに集中するだけ。コロナ問題の事後処理は球団フロントに任せて、ロッテには最後までパ・リーグを大いに盛り上げて欲しいものだ。

 佐々木の将来にも誰もが注目している。数年後、世界に名を轟かせるほどの剛腕になることを期待している。目先の勝利も大事だが、ここは1つ、ロッテ球団としての度量を見せて欲しいと思う。