平山の次の世代に目を向けると、2007年のU-20W杯に出場した通称「調子乗り世代」に、身長194cmのハーフナー・マイクがいた。名古屋などで活躍した名GKディドを父に持つサラブレッド。ゴール前の競り合いで明らかに頭一つ抜けており、ジャンプせずとも競り勝つほどの高さを誇り、2010年には甲府でJ2得点王となり、翌11年にはJ1で17得点を挙げてベストイレブンにも選出された。

 さらに2012-13シーズンにはオランダ・フィテッセで11得点、15-16シーズンにはADOで16得点を奪う活躍を見せたが、日本代表ではレギュラーの座をつかめずに国際Aマッチ通算18試合で4得点。33歳となった今季はJ2・甲府でプレーしている。さらにこの世代には、身長188cmの“デカモリシ”こと森島康仁もいた。高さに加えてパワーもあり、2008年にはA代表にも選出されたが、それ以上の成長曲線は描けず。J2・大分時代(2011、2012年)に2年連続でシーズン2ケタ得点をマークしたが、J1では通算83試合13得点で、現在はJ3・藤枝でプレーしている。

 さらに下の「プラチナ世代」では、杉本健勇が身長187cmの大型FWとして注目を集めた。19歳でロンドン五輪に出場。高さに頼らない足元の技術と優れたスピードも兼備し、2017年にはJ1・C大阪でシーズン22得点を挙げる活躍を見せてA代表にも選ばれた。

 だが、翌2018年はシーズン5得点と急降下すると、以降は決定力不足が目立ち、浦和に移籍した2019年もシーズン2得点のみ。A代表にも2018年を最後に招集されず、国際Aマッチ8試合出場1得点のまま27歳を迎えた。その杉本が参戦した2011年のU-20W杯メンバーには、17歳でスペインに渡った身長196cmの指宿洋史もいる。スペインのセグンダB(実質3部)ではシーズン20得点の活躍を見せた時もあったが、スペイン1部ではリーグ戦1試合に出場したのみ。ドリブル突破が武器だったが、競り合いの弱さを含めて高さを有効には使えず、代表招集もU-23止まり。現在はJ1・湘南でプレーしている。

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