こんなにつまらないのか…中山秀征が語った「コロナ禍のテレビの難しさ」と「志村さんへの思い」 (2/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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こんなにつまらないのか…中山秀征が語った「コロナ禍のテレビの難しさ」と「志村さんへの思い」

連載「上方芸能ここだけの話」

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撮影:中西正男

撮影:中西正男

撮影:中西正男

撮影:中西正男

テレビ以外にも出たコロナ禍の影響

――ただ、そのやり方が合う人、合わない人もいそうですね。

 まさに、そうなんです。肩のいい人、名手と呼ばれる人は、遠投でもズバッと狙ったところに投げ込みますし、肩が強くない人には「ワンバンでもツーバンでもいいから、慌てなくてもいいから、ここに返してね」という感じでグローブを構える。

 他の人の番組を見ていても、これは悪口ではなく、自分への戒めを込めて「つまんないな」と思うことが増えました。やっぱり、それくらい今のやり方は難しいんです。同じことをやっているようでも、いとも簡単に面白くなくなるんです。

――テレビ以外のお仕事にも影響は出ていますか?

 今回、11年ぶりとなるミュージカル「GangShowman」(東京・日比谷シアタークリエ、9月18日~10月3日)をやるんです。久しぶりだし、新作だし、踊りもあって、タップもあって、もちろんのこと歌もあって。53歳にして、ここまで負荷がかかることをやるかねというくらい(笑)、力の入る作品になっています。

 ただ、これがね、いつもだったら、まずは出演者の顔合わせ的なことがあって、そこから決起集会というか食事会をやって、食べて、飲んで「よし! やるぞ!」となるのがいつもパターンなんですけど、それがない。みんながフワッと集まって始まっていく。

 本筋ではないことかもしれませんけど、それだけでも何となくスタートが違うんですよね。もちろん、皆さんプロ中のプロだし、しっかり作品を作っていくんですよ。でも、いつもの形が成立しないのがコロナ禍なんだとあらためて思いましたね。

志村けん師匠が語った「舞台への思い」

 これは正直な話、久しぶりのミュージカルの時になぜコロナが……という思いもありました。ただ、志村(けん)師匠が亡くなって、また新たな思いがたくさん出てきました。

 僕は若い時から本当にお世話になっていて、師匠が50歳の時からは誕生日会の幹事をやらせてもらうようにもなりました。

 本当にたくさんお話を聞いてきましたけど、50歳の時に師匠が言っていたのが「オレたちは作んなきゃいけなんだよ。けいこしなきゃいけないんだよ。そうやって作ったものを見せなきゃダメなんだよ」ということ。そして数年後に舞台「志村魂」をスタートさせたんです。

 今年、コロナがあって、しかも師匠が亡くなって、大切にしていた「志村魂」も本当だったら8月に予定されていたものができなくなって。でも、こんな時に僕はたまたまミュージカルをやらせてもらうことになった。

 だからこそ、このモノ作りは絶対に手を抜いちゃいけない。物を作って、けいこして、お客さんの前でやる。大変な中ではあるけど全力でやりきらないと、とあらためて思ったんです。

 テレビは瞬発力やその場のテクニックでやることが多いんですけど、舞台はしっかり作ったものを、準備してきたものをお見せする。二つとも全く違うものなんですけど、やっぱり二つとも頑張らないといけないんだと思います。

 師匠がすごいのは、アドリブがないんですよ。アドリブに見せてるだけなんですよ。同じところで同じ間違いをするんです。みんなが「わー、けんちゃん間違えた」って思うけいこをしているんですよ。これ、みんな引っかかるんです。僕らでもわからない。でも、けいこ通りなんです。そこまで研ぎ澄まされたものを作っていた方なんです。

 今年、師匠がもし「志村魂」をやっていたら、今の状況を踏まえたうえで、みんなが面白いと思うものを作っていたはずです。だから、僕も、ジャンルや方向性がまた違うのかもしれないけど、とにかく面白いものを全力で作る。よりいっそう、そう考えています。

……で、こんな感じで大丈夫なんですかね? ちょっと真面目にしゃべりすぎましたかね?(笑)

(文・中西正男)


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中西正男

中西正男(なかにし・まさお)/芸能記者。1974年、大阪府生まれ。立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当として、故桂米朝さんのインタビューなどお笑いを中心に取材にあたる。取材を通じて若手からベテランまで広く芸人との付き合いがある。2012年に同社を退社し、井上公造氏の事務所「KOZOクリエイターズ」に所属。「おはよう朝日です」(ABCテレビ)、「バイキング」(フジテレビ)などに出演中。

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