放送作家の鈴木おさむさん
放送作家の鈴木おさむさん

 放送作家・鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は、感染者数が増加の一途をたどる新型コロナウイルスについてつづります。

【写真】感染時、自ら異変に気付いた黒沢かずこさん

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 コロナの感染者が増えているのにもかかわらず、街中の緊張感は以前に比べると、高くなかったり。正直、自分も4~5月に比べると油断してしまっているところもあるかもしれない。

 森三中の黒沢がコロナになり、人ごとじゃない!と思ったはずなのに。

 僕は自分のオフィスが2階にあり、1階の自分が使ってないオフィスを若手の起業家に無償で貸しています。シェアオフィスというやつですね。

 そのメンバーで、1人、A君がコロナにかかったのです。7月20日月曜日夜、A君の会社の社長から連絡がありました。社員の1人がコロナになったと。僕は18日土曜日夕方、そのシェアオフィスに数分寄って差し入れを渡しました。もちろんお互いマスクしてますし、話したのは数分です。その連絡を受けて、話を聞いていると、すごい汗が出てくる。家に帰って、「まさか熱ないよな」とはかったら37度5分。体温計を見てさらに汗が出る。

「え?え?熱っぽくなかたし、昼は体温普通だったし、うそでしょ?もしかして自分も?」

 ちなみに、A君はオフィスの近所に家があり、家とオフィスの往復の毎日。なのに、コロナになった。保健所と話した時には市中感染、コンビニとかでも可能性はあると言われたそうで。

 土曜日、A君とはほとんど話してない。なのに、なぜ?

 ちなみに僕の熱は30分後にはすぐ下がりましたが、焦りのせいか汗が止まらない。

 翌日、火曜日にPCR検査を受けまして。鼻からの検査で。個人差があるらしいですが、僕はかなり痛かったです。

 僕は昨年、間質性肺炎という病気になりました。肺の病気ですね。だからこそ、コロナになったら本当にまずいなと思っていました。

 そして水曜日、検査結果が出ることになりました。僕は家の部屋にこもり、妻や息子とは接触しないように心掛けました。息子は5歳。「コロナが怖い」ということは認識しています。そして「人が死ぬといなくなる」ということも分かっています。僕が「コロナかも」ときて、心配な様子。なにより近くに寄ることができない。

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鈴木おさむ

鈴木おさむ

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。

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