「子供の頃は巨人ファン」と言う山田だが、そこまでの強い思いは果たしてあるのか。それよりも東京への興味や憧れのようなものがあったという話もある。

 若手時代には「お金がもっと欲しい」「芸能人と付き合いたい」などと公言していた。しかし球界を代表する選手になり、言動にも大きな変化が起こってきた。

「あれだけの結果を出しても手を抜かない。野球に集中したいから、取材などは面倒になって塩対応になることもある。そういう部分は以前の大口を叩いた哲人とは別。立ち食いソバで食事しているのが、現在の哲人ですよ。常に周囲の視線にさらされる球団より、ヤクルトが良いんじゃないかな」

 前出の球団関係者は15年、優勝を決めた夜にもかかわらず、立ち食いソバで食事する写真を撮られたことを例に挙げて笑う。

 選択理由はお金ではない。口で言うのは簡単だが、多くの選手が“有言不実行”だった。しかし山田に関しては絵空事ではなさそうに感じる。周囲の状況を照らしてみると、ヤクルト残留の芽もあるのではないか……。