その宇佐美と並んで日本の新たな攻撃を構築するはずだった男が、爆速ウインガーの宮市亮である。中京大中京高校を卒業してすぐにイングランドの名門・アーセナルと5年間の長期契約を交わし、レンタル先のオランダ・フェイエノールトで活躍してA代表デビューも飾った。

 しかし、復帰したアーセナルでは出番を得られずに再びレンタルされると、ここから右足首のじん帯損傷、両膝の前十字じん帯断裂と大怪我が相次ぎ、選手として重要な時期をリハビリに費やした。それでも現在はドイツ2部のFCザンクトパウリで復活気配。宮市がこのまま怪我なくプレーできれば、代表の舞台で試してみる価値はあるだろう。A代表は2012年に2試合に出場したのみ。未知数な部分が多いが、その分、期待感もある。

 日本代表では結果を残しながらも所属チームで不遇の時間を過ごすのが、MF柴崎岳である。「プラチナ世代」のゲームメーカーとして活躍し、青森山田高校から鹿島アントラーズに入団。2016年のクラブW杯でレアル・マドリード相手に2得点を決め、スペイン2部のテネリフェへ移籍。そして翌年、1部に昇格したヘタフェへに引き抜かれ、バルセロナ戦で左足ボレーでのゴラッソを決めた。

 だが、その試合で左足中足骨を骨折して戦線離脱すると、その後はチーム戦術に合わずに構想外。移籍したデポルティーボ(2部)では、監督が交代した今年に入ってから存在感を高めたが、チームは降格圏となる22チーム中19位に低迷している。依然として日本での期待と世界からの評価には大きな隔たりがある。

 奮起を期待したい「プラチナ世代」の面々は、まだまだいる。FWでは浦和レッズに所属する杉本健勇が、そうだ。セレッソ大阪から移籍1年目の昨季は出場21試合で2得点と期待を裏切った。身長187センチのサイズを生かしたプレーで再開後のJリーグで結果を残し、2018年以来の日本代表復帰から、まずは大迫勇也の控えの座を掴みたいところだ。

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年齢的にも、今シーズンは超重要?