そこで行いたいのが、感情をケアするワーク「心の会議」です。なかなか寝付けないようなときには、ベッドにゆったりと横になって、目をつぶりながら、さまざまな自分の感情に耳を傾けていきます。

■「心の会議」のコツは、どんな気持ちも肯定すること

 心の会議にはいくつかのコツがあります。

◎心の会議のコツ
・今日あったことを思い出して、その時どんな気持ちがあったか思い出す。
・小さな気持ちも粗末にせず、言葉にする。
・どんな気持ちも、否定しない。肯定する
・認めたくない気持ちも全部出して認める
・対策や結論を求めない(対策や結論は、心の会議が終わった後で)
・最後にすべての感情に、ありがとうと言う

 このコツを念頭に、会議を始めてみましょう。

――どんなことがあった?
 今日もコロナ関連のニュースで不安が高まっちゃって。

――どんな気持ち?
 在宅勤務をしている会社があるのに、なんでうちの会社は導入しないのか、怒りがわいてきて。

――そうだよね。会社の方針に腹が立つよね(肯定する)。
 でも、会社の活動が止まると、わが家の今後の家計も心配だし。

――そうそう、家計がとても不安だよね(小さな気持ちもきちんと認める)
 それに、専業主婦で家にこもっていられる友だちが、実はうらやましくて。わが家も私が仕事を辞められたら、って思っちゃうんだよね。経済力のある友だちの家庭がうらやましくて。

――そうだね。専業主婦の友だちがうらやましいよね(情けない気持ちも肯定)。
 食料の買いだめもしたいけど、そのような慌てた行動は慎むべきだと思うし。でも子どものことを思うと、買っておきたい気持ちもあるし。

――そうなんだね。難しいね(矛盾する気持ちも認める)
 それに、夫が今一つ、危機感を抱いていない感じがするのがイライラして。

――自分だけ心配している状況に腹が立つんだね(意外な気持ちが表れてきた!)
 私がどれだけ心配して、頑張っているのか、ありがとうぐらい言ってくれてもいいのに。

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ネガティブな言葉も、あえてポンと言ってみる