「コロナうつ」に陥らないために必要なのは“不安”と“情報”の関係を知ること 自衛隊メンタル教官に聞いた (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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「コロナうつ」に陥らないために必要なのは“不安”と“情報”の関係を知ること 自衛隊メンタル教官に聞いた

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下園壮太(しもぞの・そうた)/心理カウンセラー。メンタルレスキュー協会理事長。1959年、鹿児島県生まれ。防衛大学校卒業後、陸上自衛隊入隊。陸上自衛隊初の心理教官として多くのカウンセリングを経験。その後、自衛隊の衛生隊員などにメンタルヘルス、コンバットストレス(惨事ストレス)対策を教育。「自殺・事故のアフターケアチーム」のメンバーとして約300件以上の自殺や事故に関わる。2015年8月定年退官。現在はメンタルレスキュー協会でクライシスカウンセリングを広めつつ講演などを実施。『心の疲れをとる技術』『人間関係の疲れをとる技術』『50代から心を整える技術』(すべて朝日新書)、『自信がある人に変わるたった1つの方法』(朝日新聞出版)など著書多数

下園壮太(しもぞの・そうた)/心理カウンセラー。メンタルレスキュー協会理事長。1959年、鹿児島県生まれ。防衛大学校卒業後、陸上自衛隊入隊。陸上自衛隊初の心理教官として多くのカウンセリングを経験。その後、自衛隊の衛生隊員などにメンタルヘルス、コンバットストレス(惨事ストレス)対策を教育。「自殺・事故のアフターケアチーム」のメンバーとして約300件以上の自殺や事故に関わる。2015年8月定年退官。現在はメンタルレスキュー協会でクライシスカウンセリングを広めつつ講演などを実施。『心の疲れをとる技術』『人間関係の疲れをとる技術』『50代から心を整える技術』(すべて朝日新書)、『自信がある人に変わるたった1つの方法』(朝日新聞出版)など著書多数

(2)不安は「数字」によって煽られる
 人間は、国家予算の何十兆円という規模の数字の変化にはあまり不安を感じなくても、1000ぐらいまでの数の増減には敏感です。そのあたりまでは、実感できる数字だからでしょう。だから、今日の新たな感染者が「5名」、これまでの新型ウィルスによる日本での死者が「7名」といった数字を聞くと、あたかも自分の近くに危険があるように感じてしまいます。

(3)不安は危険情報を欲しがる
 安全だという情報は、見逃しても、命にかかわらないので、どうしても「危険情報」だけを探し出す癖があります。これが(1)で述べた「情報の量」にも影響します。

 今回のクルーズ船での感染予防対策に疑問を呈した医師の発言も、「正しい」というより、「危険」側の内容だから、広まってしまったのです。もし医師の発信が「安全だった」という内容なら、そこまで拡散しなかったと思われます。

 さらに現代社会では、インターネットで検索すると、それに類似した結果がカスタマイズされて結果として出てくるので、不安情報だけがさらに集まってくるという状況に拍車がかかっています。

(4)不安は口コミや身近な人の言動に影響を受ける
 人間社会における情報は、メディアが発達する以前、何万年と身近な人の言動による「口
コミ」が主体でした。その長い歴史が、本当の情報ほど密やかに、口コミで伝達されるという感覚を人々に刻んでいます。そのため、公の発表よりも口コミのほうが信ぴょう性を感じやすいのです。

 現代では、SNSが「口コミ」の役目を果たし、昔では考えられないほど、大規模、かつ強力に人々の不安を刺激しています。

■不安を増大させないための、有効な対処法

(1)~(4)まで、不安と情報の関係を見てきましたが、対処法はいたってシンプルに、それぞれの特徴の反対のことをすることです。

(1)不安は「情報量の多さ」を「正しさ」と誤解するのだから、その対策は、情報に触れる数(機会・時間)を制限することです。四六時中ニュースに触れるのではなく、一定の時間に制限したり、特定のニュース番組を見る、と決めることです。


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