人材に悩むことが多いセカンドも、この時期の立浪であれば安心して任せることができるだろう。外野は人数の都合で4人の選出となったが、長打も打てる右打ちの緒方と足のスペシャリストとして村松を選んだ。またユーティリティとして内野も外野も守れて、代打としても期待できる堀がいるのも大きな強みと言えるだろう。

 3回にわたって1976年、1984年、1996年の侍ジャパンを選んでみたが、改めて感じることはその大会のタイミングによって大きくメンバーが変わるということである。今回は切り取ったタイミングがたまたま全盛期とずれていて選ぶことのできなかった選手も多かった。2020年の東京五輪は果たしてどのようなメンバーになるのか。この後のキャンプ、オープン戦、レギュラーシーズンでの活躍によっても大きく変化することは間違いないだろう。(文・西尾典文)

●西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

著者プロフィールを見る
西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

西尾典文の記事一覧はこちら