【4位】中日

 与田剛監督1年目は5位。結果的には7年連続のBクラスとなったが、その一方でチーム打率はリーグトップ、チーム防御率もリーグ3位。シーズン終盤までAクラス入りの可能性を残した戦いは“進歩”が見られた。与田監督も1年目の収穫と反省を糧にして2020年は一気に優勝争いに加わりたいところだが、戦力的にはまだ時期尚早の感が否めない。そして最優秀中継ぎ左腕のロドリゲスの穴が懸念材料として残る。ただ、近年のドラフトで指名した楽しみな若手が多く控えており、彼らが急成長してチームに勢いを与えることができれば、Aクラス入りも不可能ではない。まずは与田監督のもとで一致団結すること。正捕手がしっかりと定まり、投打がかみ合えば、台風の目になるかも知れない。

【5位】ヤクルト

 前年の2位から再び最下位となったヤクルト。高津臣吾新監督のもと、ドラフトでは奥川恭伸を引き当てるなど早くも追い風が吹いている。オフのストーブリーグでも、バレンティンが流出したが、その代わりにメジャー通算1367安打のエスコバーを獲得した他、メジャー通算4勝のイノーア、さらに国内移籍で嶋基宏、今野龍太、長谷川宙輝を獲得。彼らがどこまで活躍できるかはまだ未知数だが、巻き返しへ向けて球団の“やる気”は見て取れる。だが、上位進出はどうか。山田哲人と村上宗隆のコンビは魅力十分だが、課題である先発陣はまだまだ整う気配がない。一時的に浮上する可能性はあるだろうが、シーズンを通して上位争いを続ける力は足りず、苦しい戦いが続くだろう。

【6位】阪神

 矢野燿大監督1年目を3位で終えた阪神。しかし、優勝を諦めた中でシーズン最終盤に6連勝を飾っての“滑り込み”の3位であり、チームとして力があったかどうかは疑問だ。チーム防御率はリーグトップを誇ったが、そこからジョンソン、ドリスの2人が抜けた。代わりに次々と新外国人と契約を結んだが、彼らがどこまで活躍できるかは疑問だ。貧打解消も大きなミッションになっているが、そこも新外国人のボーアに頼らざるを得ない状況。「バース級」との前評判のボーアが額面通りの働きを見せられればいいが、これまで幾度となく「期待の助っ人」に裏切られてきた過去がある。外国人頼りのチーム作りは“外れた”ときが怖い。