同じくトロロッソ・ホンダのダニール・クビアトは、最近影を潜めていた“やらかし”を見せてしまった。最終ラップの最終コーナー、9位を走行していたルノーのニコ・ヒュルケンベルグに追突。9位でチェッカーを受けるも10秒のタイムペナルティを課され、結局は11位に降格してしまった。追突までは順調な走りをしていただけに、かつてのあだ名「魚雷」を発射してしまったのはもったいない。

 ホンダ勢は純粋な速さはある程度示すことができた。鈴鹿に比べ、マシンセッティングが決まり、まだ3強にいることは証明できた。しかし、ドライバーのミスやタイヤ戦略で、またも思うような結果を残すことができなかった。もどかしく歯痒いレースが続く。

 今週末にはテキサス、『サーキット・オブ・ジ・アメリカズ』でアメリカGPが行われる。レッドブルと相性の良いサーキットだ。カチッと歯車が噛み合ったレースを期待したい。(文・野村和司)