心霊写真は錯覚で幽霊は脳内映像? “プロレス”に学んだオカルトの復活劇 (2/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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心霊写真は錯覚で幽霊は脳内映像? “プロレス”に学んだオカルトの復活劇

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山口敏太郎dot.
空前のプロレスブームの中心にいたアントニオ猪木 (c)朝日新聞社

空前のプロレスブームの中心にいたアントニオ猪木 (c)朝日新聞社

オカルト研究家・山口敏太郎氏

オカルト研究家・山口敏太郎氏

「落ち込んだオカルト業界をどう立て直すか?」と考えたとき、プロレス界での先例が頭をよぎった。プロレスの真剣勝負論が幻想だと露呈してしまった時、プロレスファンの心をとらえたのはUWFが行った格闘スタイルのプロレスである。もちろんプロレスの範疇は超えてはいないが、ギリギリまでリアル格闘技に近づけたUWFスタイルは空前の人気を集め、最後のプロレスブームの立役者となった。

 このスタイルはオカルトでも使える。そう確信した筆者は、オカルトの既存の価値観を完全破壊すべきであると考えた。妖怪はあくまで民俗学で語る。心霊写真は錯覚に過ぎない。幽霊は脳内映像である。未確認生物は変異個体か新種、宇宙人は存在するが地球には来ていない。人間の未知の能力は存在するが超能力とは呼ぶべきではない。山口敏太郎が始めたオカルトの新スタイルは、ロープに振っても返ってこないUWFスタイルをオカルトに応用したものであった。もちろん、UWFがプロレスの範疇にとどまったように、95%のオカルトを否定しながらも5%のオカルトを信じるというスタイルを心がけた。

 すると興味深いことにプロレス界と全く同じような現象が起こった。業界内部のオカルトを扱う編集者やライターは山口敏太郎を「オカルト業界の破壊者」として潰しにかかったのだが、ファンの間ではネットを中心に支持が広がっていった。2000年代に入るとインターネットの普及とともに筆者への賛同者がさらに増えていった。

 ここ数年共通の友人を通じて宴席で何度か前田日明氏と同席することがあった。影響を受けた前田氏に「Uの遺伝子はプロレス界だけじゃないんですよ。他の分野にも影響与えているんです。僕はUWFがプロレスでやったことをオカルト界でやっています」と伝えた。プロレス界の方法論をオカルト界に移管することで新たな技術革命が起こったのである。

 増税が実地された今、多くの業界が不況におびえている。しかし、他分野に目を向ければ必ず脱却する方法があるはずである。他の業界の成功事例を取り入れれば、必ず前途は開ける。どの業界にも眠っている宝の山「Uの遺伝子」、それが扉を開ける重要なカギだ。

【著者プロフィール】
山口敏太郎/1966年徳島県生まれ。神奈川大学卒業、放送大学12で修士号を取得。1996年学研ムーミステリー大賞にて優秀作品賞受賞。著書に「人生で大切なことはオカルトとプロレスが教えてくれた」「マンガ・アニメ都市伝説」「ミステリー・ボックス―コレが都市伝説の超決定版!」「都市伝説学者山口敏太郎」など。オカルト研究家としてテレビ、ラジオなどで活躍中


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