田村耕太郎さん
田村耕太郎さん

顔色をうかがわなくなった瞬間に、道は開ける(※写真はイメージ)
顔色をうかがわなくなった瞬間に、道は開ける(※写真はイメージ)

「アホとは戦うな。時間の無駄である」と提唱する、元政治家であり、現在はシンガポール・リークアンユー政治大学院で教鞭を執る田村耕太郎さん。しかし、シリーズ75万部を突破した著書『頭に来てもアホとは戦うな!』の読者からは、「それでも戦ってしまう……」と多くの悩みの声が寄せられているという。

 日々の仕事・暮らしの中で「アホ」に悩んでいるあなたに、ちょっとでも気持ちが楽になるヒントを田村さんが提案する連載「アホから解放される相談室」。今回は「ボスに嫌われてしまったときの対処法」について。

*  *  *

【相談】
 40代の女性です。新しいパート先で、ボス的な存在(女性)に嫌われてしまいました。

 彼女はとても仕事ができ、明るく、多くの人に慕われています。

 仕事ができるからこそ、上の人も彼女を立てています。組織内でも影響力のある人物です。

 しかし、私が職場に入ってから、最初のうちは仲が良かったのですが、次第に彼女の態度が変化していくように感じました。

 目も合わせてくれず、私だけ「お先に失礼します」にも応えてもらえず、胃がきりきり痛む毎日です。

 原因として考えられるのは、私が仕事でちょっとした失敗を何度か繰り返したことがあり、それを彼女がフォローしてくれたことです。

 繰り返してしまったのは申し訳ないと思いますが、ここまで態度に表すほどの大きなミスではないような気もしています。

 田村さんはどうしても仲良くなりたい人に嫌われてしまったとき、どんなことをして相手の心を開かせますか。

■ポイントは「リスペクト・親切・楽しむこと」

 人の心はコントロールできないため、仕事に支障をきたす場合を除いて、放っておいてよろしいのではないでしょうか。

 そもそも、彼女があなたを嫌っているのかも定かではないと感じましたし、たとえ嫌われたって気にせず淡々と仕事されればいいと思います。

 基本的には、淡々と結果を出してプライベートを大事にするのがベストです。嫌われてもこの世の終わりではないので。

著者プロフィールを見る
田村耕太郎

田村耕太郎

田村 耕太郎(たむら・こうたろう)/国立シンガポール大学リー・クアンユー公共政策大学院兼任教授。ミルケン研究所シニアフェロー、インフォテリア(東証上場)取締役、データラマ社日本法人会長。日本にも二校ある世界最大のグローバル・インディアン・インターナショナル・スクールの顧問他、日、米、シンガポール、インド、香港等の企業のアドバイザーを務める。データ分析系を中心にシリコンバレーでエンジェル投資、中国のユニコーンベンチャーにも投資。元参議院議員。イェール大学大学院卒業。日本人政治家で初めてハーバードビジネススクールのケース(事例)の主人公となる。著書に『君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?』(マガジンハウス)、『野蛮人の読書術』(飛鳥新社)、『頭に来てもアホとは戦うな!』(朝日新聞出版)など多数

田村耕太郎の記事一覧はこちら
次のページ
そもそも、どうしても仲良くしないといけないのか?