「わがまちご当地入場券」に手を出してしまった鉄道コレクターの苦悩 (1/4) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

「わがまちご当地入場券」に手を出してしまった鉄道コレクターの苦悩

このエントリーをはてなブックマークに追加
坪内政美dot.#鉄道
現在96駅のご当地入場券を収集。興味がある方は列車の時刻だけではなくバスの時刻にも注意(撮影/坪内政美)

現在96駅のご当地入場券を収集。興味がある方は列車の時刻だけではなくバスの時刻にも注意(撮影/坪内政美)

小幌駅の入場券を発売する天然豊浦温泉「しおさい」では、券売機で引換券が発売されていた(撮影/坪内政美)

小幌駅の入場券を発売する天然豊浦温泉「しおさい」では、券売機で引換券が発売されていた(撮影/坪内政美)

2019年3月31日をもって廃線となった石勝線夕張支線の夕張駅(撮影/坪内政美)

2019年3月31日をもって廃線となった石勝線夕張支線の夕張駅(撮影/坪内政美)

2020年5月7日の廃止が決定している札沼線・新十津川駅(撮影/坪内政美)

2020年5月7日の廃止が決定している札沼線・新十津川駅(撮影/坪内政美)

 2017年夏から、JR北海道だけではなく沿線自治体も協力しながら発売を続けてきた「JR北海道わがまちご当地入場券」。北海道と青森県合わせて101の市町村で発売してきたこのきっぷは、インターネットなどでは購入できないため簡単に集めることができない。その入手困難さがかえって人気を呼び、累計発売枚数も80万枚と売り上げは絶好調だった――。

【3月いっぱいで廃線した、石勝線夕張支線・夕張駅でのラストショット】

*  *  *
■現在96駅収集中で残りは5駅!「入場券」を求めて北海道を奔走

 日本人は収集癖が強い民族だ。私も四国在住の鉄道カメラマンとして、この事実をことのほか自負してきたはずなのだが、うっかり手を出してしまったのが、そもそもの始まりだった。きっかけは2018年の夏に訪れた小樽駅でのこと。「このきっぷは“多少”大変ですが、集めると楽しいですよ」と駅員に勧められた1枚の“ご当地入場券”を皮切りに、現在に至るまで多大な犠牲を払うことを余儀なくされてしまったのである。

「ご当地入場券」とは、2017年4月から順次発売され、青森県奥津軽いまべつ駅(JR北海道管轄の駅であるため)の1駅を含む北海道内の100市町村で展開されている記念きっぷのことだ。ほとんどの路線が利用客の減少で赤字が続く北海道の鉄道に愛着を持ってもらい、鉄道維持へとつなげたいという、沿線自治体の切実な思いから企画されたという経緯がある。

 もちろん「入場券」なので1枚の値段はわずか170円。だが、通常の入場券と大きく違うのが、表面に列車や駅舎、裏面には町の観光スポットや名所が描かれていることだ。

 また、このきっぷに付いている応募券を異なる10駅分ずつ集めてJR北海道に送ると、普通→快速→急行→特急と4種類の「列車カード」がもらえる。つまり「列車カード」は40駅で4種類コンプリートできるのだが、このコレクター心をくすぐる仕掛けも全国の鉄道ファンをとりこにした。

 さらに自治体によっては、入場券を提示すると観光施設での割引やドリンクなどの各種サービスが受けられ、宿泊施設ではご当地名物が一品もらえるといった特典も。石北本線沿線では、自治体共同でご当地入場券と連動したスタンプラリーを開催し、ご当地特産品や宿泊券をはじめとするプレゼントが当たるなど、町おこしの一端も担ってきた。


トップにもどる dot.オリジナル記事一覧

続きを読む

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい