そこから、2日が経ち、入江くんから電話があり。「解雇された」と聞きました。こんなことで解雇になるんだと。まだそのときは事の重大さに気づいていませんでした。詐欺の被害者の方々がいるということをまだ僕は気づけませんでした。会社に電話して「なぜこんなことで解雇になるんだ」と詰め寄ったりもしてしまいました。自分が悪いのに。

 そのあと、さらに3日後、フライデーが発売され、結局載ってしまったんだと思い、自分の想像をはるかに超えて世間の反応が大きく、怖くなってしまいました。その次の日に、亮くんから電話があり「お金のこと言いましょう」と。それでもまだ僕は「打ち上げ代を出してもらっただけだ」と自分の中で思い込みたい保身があったと思います。亮くんにいくらもらったか聞くと、「50万」だと答え、俺はいくらもらったのか聞くと「100万」だと。それでもまだ僕は「それで打ち上げ代払っただけやろ?」と。すると「宮迫さんはそのお釣りを受け取っていました」と。それはもう会社に言わなあかんということになり、その足で2人会社に行きました。

■「ずっと静観でいきましょう」

宮迫:そしてHG、ガリットチュウ福島くんと合流し、吉本興業社員2人、吉本興業の弁護士さん2人、計8人で。それが6月8日のことです。金をもらったと、会社が発表するのはそののちの24日です。間が空いています。それは僕たちがそのときに社員、弁護士、すべて金額など言いました。「今さらひっくり返せませんよ」と。僕もそれは思ってしまいました。どれだけの騒動になるのか、迷惑をどれだけかけてしまうのか、怖くて仕方ありませんでした。それで8日から「ずっと静観でいきましょう」と言われました。僕たちも納得してしまいました。

 でもその後、1日2日たっていくうちに大きな問題になっていきました。そのなかで詐欺被害者から奪い取った金を受け取っているんじゃないかという報道をたくさん目にして、情けなく、申し訳なく自分のことが許せなくなり、何度か吉本社員に「大丈夫か、会見を開いていった方がよいのではないか」と。「いえ、会社としては静観です」と言われました。

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「お前らテープ回してないやろな」