学生時代は美術部で、昨年開催された「第23回NHKハート展」では「父の思い出」という詩を組み合わせた作品の作画を担当。トークショーでは作品について、アクリル絵の具と墨汁を使って仕上げたと語っていた。また、好きな画家はスペインのサルバドール・ダリで、休日は図書館でダリの画集を眺める時もあるとか(「MANTANWEB」2018年5月13日付)。そして、古着が好きで中目黒のヴィンテージショップを回り歩くことも(「エル・ガール オンライン」2018年12月22日付)。ちなみに、好きな男性のファッションに関しては、女の子らしいシルエットのアイテムを上手く着こなしている人を「素敵」だと感じるそうだ(「FINEBOYS Online」2018年9月17日付)。

■今期のBSドラマでは入浴シーンも披露

 加えて、奈緒が憧れている人物も意外な個性派女優だ。テレビ情報誌の編集者は言う。

「田中裕子さんだそうです。どんな役柄でも、役者自身の優しい人柄が滲み出るような女優になりたいとWEBマガジンで語っていましたね。田中裕子も、似ていると言われている蒼井優も素朴な日本的美人で、奈緒と同じ系統のビジュアルですよね。また、蒼井とはお酒が強いという共通点もあります。奈緒の場合も、高い演技力は持っていますし、さらにその個性を生かして埋没しない存在感を放ち続ければ、さらなる飛躍に繋がるかもしれません」

 ドラマウォッチャーの中村裕一氏は、彼女の魅力についてこう分析する。

「あまり話題になっていなかったのが残念ですが、『あな番』と並行してBS12 トゥエルビで放送していた4月期の連続ドラマ『のの湯』では、浅草で人力車の車夫をしている銭湯好きのヒロイン・鮫島野乃(のの)を元気よく演じ、毎回入浴シーンも披露していました。明るく健康的なイメージで、『あな番』の幹葉とはまったく違うキャラクターを見事に演じ分けており、俳優としての引き出しの多さを感じさせます。おそらくどんな役でも違和感なく演じることができ、かつ存在感を示せる実力を持っていると思います。『のの湯』は6月~7月にかけて、CBCテレビやテレビ神奈川、長崎放送といったローカル局でも放送がスタートするので、そこから人気が沸騰するかもしれません」

 秋には主演映画「ハルカの陶」の公開も控えるなど、人気上昇中の奈緒。視聴者の脳裏に焼きつく演技で快進撃なるか、注目したいところだ。(丸山ひろし)

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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