今シーズンからヤクルトの一員になったマクガフは、開幕当初は大分のハードコアパンクバンド、虎洲斗(トラスト)の『TAKE UP FOR MYSELF』、その後は大友克洋原作の人気漫画『AKIRA』の劇場版アニメの劇伴である芸能山城組の『KANEDA』を出囃子にしてきたが、現在はなんとイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)の『テクノポリス』。どれも来日1年目の外国人とは思えぬユニークな選曲だが、その陰には仕掛け人がいる。

「マクガフは他の誰も使ったことがないような曲を登場曲にするのが理想で、ポピュラーな曲よりもマイナーなものを希望しています。その希望に沿って毎月5曲ほどの候補を聴かせて、その中から選んでもらっています」

 そう話すのは、ヤクルトの小山信一通訳。基本的には毎月、曲を変えていく予定で、筆者のような世代にとっては非常に懐かしいテクノポップを神宮で聴けるのも、今月だけになりそうだ。(文・菊田康彦)

※文中の今季成績はすべて6月13日終了時点

●プロフィール
菊田康彦
1966年生まれ。静岡県出身。大学卒業後、地方公務員、英会話講師などを経てフリーライターに転身。2004~08年『スカパーMLBライブ』、16~17年『スポナビライブMLB』出演。プロ野球は10年からヤクルトの取材を続けている。