レジェンド声優・神谷浩史 ストイックすぎる“仕事の流儀”と生死をさまよったバイク事故 (2/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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レジェンド声優・神谷浩史 ストイックすぎる“仕事の流儀”と生死をさまよったバイク事故

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高梨歩dot.
アニメ『進撃の巨人』ではリヴァイの声を担当する神谷さん (c)朝日新聞社

アニメ『進撃の巨人』ではリヴァイの声を担当する神谷さん (c)朝日新聞社

 そんな経験を経て、既に実績十分でありながら、受け身ではなく自ら積極的にオーディションを受け、やりたいと思う仕事があれば、自分を売り込むようになったという。また別のインタビューでは、「成長するためには経験からしか学べない」と話し、声優をやっていて、唯一いいことだと思うのは「どんな経験も無駄にはならないということ」と明かしていた(「クランクイン!」2019年3月15日付)。その努力と熱意が見事に実を結び、現在の活躍があるのだろう。

「神谷さんの活動内容は幅広く、ときにアイドルとしての顔も持っています。年に1回行われる『Kiramune Music Festival(通称キラフェス)』では、きらびやかな衣装と笑顔、クールなダンスでファンを魅了しています。また、パーソナリティを務めるラジオ番組『神谷浩史・小野大輔 の Dear Girl ~Stories~』(文化放送)は12年も続く人気番組。神谷さんと、同じく人気声優の小野さんがストーリーテラーとなり、リスナーたちに物語を届ける内容となっています。イベントは日本武道館やさいたまスーパーアリーナで開催されたりするなど、ただのラジオ番組と呼ぶには異色すぎるコンテンツです。テーマソングも2人で歌っていて、こちらも大人気のようです」(前出)

 テレビウォッチャーの中村裕一氏は、そんな神谷の魅力についてこう分析する。

「もともと声優にはストイックなタイプの人が多いと思います。キャラクターの動きに合わせて自分の声ひとつで喜怒哀楽あらゆる表現をしなければならず、演技と同じで『正解はない』と言ってもいい。そんな厳しい世界で生き抜き、己を突き詰めていくには自ずとストイックにならざるを得ないでしょう。加えて彼の場合、時代の変化やニーズにもしっかり対応する柔軟性も兼ね備えており、声優のみならずどんな職業にも当てはまる仕事のセオリーを実践している。仮にもし声優でなかったとしても、きっと成功を収めていたと思います。声優の場合、年齢を重ねると気になってくるのが声質の変化。しかし、それも彼ならきっと唯一無二の“味わい”に昇華させ、息の長い活躍を続けてくれるのではないでしょうか。もちろん、たゆまぬ努力によって、何歳になっても変わらない声を私たちの前に届けてくれることも彼なら可能だと思います」

 人気声優でありながら、決してあぐらをかかない。時代が求める声優像を敏感に感じ取りながら、その変化に対応しうる努力をし続けている。だからこそ、彼は常にトップ声優として君臨しているのだろう。今後も進化し続ける神谷浩史の新たな“声”が楽しみでならない。(文・高梨歩)


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