カメレオン俳優では括れない新タイプの俳優へ

 加えて、「案外、男気もあるんですよ」と言うのはテレビ情報誌の編集者だ。

「自身が出演した作品で、ある先輩俳優が裏で陰口を言っていたことがあったそうです。女性がその陰口を聞かされていて、人によって言うことが違うので女性同士の仲が悪くなってしまい、相談を受けた。すると、志尊は『何だこの面倒くさいの!』と思うも、皆がいる前でその先輩俳優に『言いたいことがあるんだったら直接言って下さい!』と意見したと、バラエティー番組で明かしていました。愛らしい見た目からは思いもよらぬ話ですが、そんな人間として多くの引き出しを持っていることが人を惹きつける魅力に繋がっているのだと思いますよ。しかも、熱い人はモチベーションが高く前向き。だからこそ、女装役が注目を浴びるなど、自分の道をどんどん切り開いていけるのでしょう」

 芸能リポーターの川内天子氏は、志尊の魅力についてこう評する。

「キュートなルックスと女子力の高さで、どこか中性的な魅力を持っていた志尊ですが、最近ではドキッとするような大人の男の魅力をのぞかせることもあり、俳優としてどんどん進化しているように見えます。新人賞を受賞したエランドール賞の授賞式で私も志尊さんを真横で見たのですが、彼の自信に満ち溢れた大人の色気を感じました。まだ23歳なのに、さまざまな役をこなせるようになり、カメレオン俳優という言葉では括れない新しいタイプの役者なんだと思います。とにかく、将来が楽しみで仕方ない若手俳優のひとりです」

 中性的な雰囲気が漂う役も多い志尊だが、今後もいろんな役に挑戦していくだろう。持ち前の情熱で、次はどのような新境地を開拓するのか楽しみだ。(ライター・丸山ひろし)

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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