開幕カードで激突する巨人-広島戦は因縁の対決になると共にファンのボルテージも最高潮に達するだろう。

 一方、巨人と「伝統の一戦」でライバルとされた阪神の影が薄い。昨年は17年ぶりの最下位に低迷し、矢野燿大新監督が就任した。巨人・原辰徳監督のようにメディアが飛びつく発言をするわけではないため、ともすれば地味な印象を与えるかもしれない。だが、阪神の球団関係者は「矢野さんはああ見えて熱い人だし、負けず嫌い。シーズンに向けてしっかり準備していますよ」と話す。

 オリックスからFAで西勇輝、中日からオネルキ・ガルシアと左右の両エースを補強し、投手陣の陣容はリーグ屈指。課題の得点力が上がれば、優勝争いに食い込む可能性は十分にある。阪神は巨人戦に12年以来7年連続負け越しと屈辱を味わっている。「伝統の一戦」とは名ばかりと言われないためにも、今年は屈辱を晴らしたいところだ。(今中洋介)