【4位】西武

10年ぶりのリーグ制覇の歓喜の後、CS敗退の悔しさを味わった。オフには菊池雄星がポスティングでメジャーへの挑戦を表明し、浅村栄斗と炭谷銀仁朗がFAで国内他球団へ移籍した西武。秋山翔吾、源田壮亮、山川穂高が充実一途で、森友哉の成長と外崎修汰の存在で攻撃力はある程度維持できるだろう。だが、リーグワーストのチーム防御率から、さらにエースが抜けた投手陣に問題が山積み。ドラフト1位入団の松本航の活躍だけでなく、今井達也、高橋光成といった楽しみな若手の成長は楽しみであり、走力も含めて引き続き魅力的なチームではあるが、昨季の勢いを再び掴むのは至難の業だろう。それでなくとも、2年連続で打ち勝って優勝を決めたチームは過去に数少ない。投手陣に目処を付けられない状況が続けば連覇は難しく、Bクラス転落の可能性が高くなる。

【5位】ロッテ

5位に終わった井口資仁監督体制1年目から、若手の成長で上位進出を図るロッテだが、現状は投打ともに戦力不足を感じざるを得ない。オフの補強楽天戦力外となった細川亨と新外国人としてバルガスを獲得したのみだが、このバルガスの当たり外れで大きく順位が変わりそうだ。ドラフト1位で獲得した藤原恭大は文句なしの将来のスター候補で、2位の東妻勇輔、3位の小島和哉は即戦力として大いに期待できる投手。中村奨吾がバージョンアップを遂げ、安田尚憲のブレイクも期待できる状況ではあるが、今季の戦いを考えた場合には「まだ早い」というのが正直なところ。井口マリーンズが優勝争いに加わることになるのは、もう少し先のことになりそうだ。

【6位】オリックス

4年連続Bクラスから西村徳文新監督とともに再出発するオリックス。金子千尋(弌大)、西勇輝の投手2枚看板のほか、小谷野栄一(引退)、中島宏之といったチームの顔が退団。オフの補強も不振に終わり、新シーズンを迎えるに当たってマイナス面ばかりが目立つ状況では優勝争いを予想するのは非常に難しい。ただ、チーム内には能力の高い選手が揃っており、新外国人のメネセスの評判も高い。4番に定着した吉田正尚に続き、宗佑磨がリードオフマンとして働き、山岡泰輔、田嶋大樹、山本由伸、山崎颯一郎といった面々が揃う投手陣が勢いに乗れば、Aクラス入りの可能性はある。それでも、現段階では皮算用の部分が多く、最下位予想も致し方ない。「オリックスはノーマークの時ほど強い」という考えにすがろう。