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グレイヘアでない原日出子さんの「再デビュー」

連載「あの人ってば。」

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矢部万紀子dot.
原日出子さん(C)朝日新聞社

原日出子さん(C)朝日新聞社

矢部万紀子(やべまきこ)1961年三重県生まれ、横浜育ち。コラムニスト。1983年朝日新聞社に入社、宇都宮支局、学芸部を経て「AERA」、経済部、「週刊朝日」に所属。週刊朝日で担当した松本人志著『遺書』『松本』がミリオンセラーに。「AERA」編集長代理、書籍編集部長をつとめ、2011年退社。同年シニア女性誌「いきいき(現「ハルメク」)」編集長に。2017年に(株)ハルメクを退社、フリーに。著書に『朝ドラには働く女子の本音が詰まってる』

矢部万紀子(やべまきこ)1961年三重県生まれ、横浜育ち。コラムニスト。1983年朝日新聞社に入社、宇都宮支局、学芸部を経て「AERA」、経済部、「週刊朝日」に所属。週刊朝日で担当した松本人志著『遺書』『松本』がミリオンセラーに。「AERA」編集長代理、書籍編集部長をつとめ、2011年退社。同年シニア女性誌「いきいき(現「ハルメク」)」編集長に。2017年に(株)ハルメクを退社、フリーに。著書に『朝ドラには働く女子の本音が詰まってる』

 グレイヘア界に、近藤サトさんが参戦してきた。50歳だそうである。白が基調のまとめ髪に和服を着て、朝日新聞の「ひと」欄にも登場していた。

【グレーヘアの近藤サトさんの写真はこちら】

 白髪をグレイヘアと言い換えたのは誰なのか。その人のおかげで昨今のシニア女性界は「グレイヘア特集」の花盛りだ。白髪染めをやめる=白髪を隠さない=ありのままの自分=心の自由。こういう文脈でとらえられるところがポイントだ。そこにヘアスタイルや似合う服、お化粧の仕方と情報てんこ盛りで、売れ行き好調と聞く。

 けっこうなことだ。近藤さんにしたところで、声をかけられ参加しているだけのことだろう。承知しながら「参戦」などと書いてしまう57歳(もうすぐ58歳)の私。近藤サトさんで、はっきりしてしまったなーと思った。何がかと言うと。

やっぱ美人じゃなきゃダメよねー、グレイヘアも。

と。あ、すみません、不美人のひがみです。でも結局、白でも黒でもグレイでも、美人は美人ってことでは? なーんて思えて、ちょっと冷めてます、グレイヘアに。

 などとブツブツ心でつぶやいていた今日この頃、映画「鈴木家の嘘」を観に行った。すると原日出子さんが出ていた。引きこもりの長男(加瀬亮)を自死で亡くす母親役だった。

 重いけど明るい、つらいけど笑える、そんな映画の中で原さん、可愛いかった。ちゃんと年をとっての可愛いさ。そしてそして原さん、髪の毛が少なめだった。そこがよかった。

 昨年まで、シニア女性誌の編集長を6年ほどしていた。編集長になったばかりの頃、読者の人気ナンバーワン女優が草笛光子さんだと知った。意外だったが、ある読者の言葉で理由がよくわかった。「白髪であんなにステキな人がいると、とてもうれしい」だった。グレイヘアがブームになる芽は、その頃からあったというわけだ。

 だが実際、読者に「髪の毛の悩み」を尋ねると、圧倒的第一位は「薄毛」だ。髪の毛を洗うたびにどれだけ抜けたか確かめるという読者もいたし、「ママ、ハゲてる」と娘に言われたという読者もいた。


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